前日に山口から須佐に移動したばかりだが、家内の実家に同行してまた山口に行った。

 何でも習字かなにか宿題関係で届けたいものがあり、岳父母が自動車で行くのに家内と子供たちが着いていくことになり、子供たちが行くならば私もついていかねばならぬか、となったのである。着いた時甥っ子の下の方は「お母さん、何しにきたん」と小声で義姉に聞いたらしい。君らのためやっちゅうねん、とおもいながら、お世話になって嵐が去ったように感じていただろうだけに、分かる気がして笑ってしまった。

 さて、今日は萩経由で山口に行った。運転は行きが岳父、帰りか家内なので私は子供の世話だけしていればよかった。木戸山で国道九号線に合流して、山口市街に向かい山を下りていくルートである。

 帰りに萩で休憩した。田町商店街の辺りである。田町商店街は、ある意味萩のまちとしての中心といっていい。

 閑散としていた。

 どうも、多くの店が日曜日は休みらしいのである。商店街入り口の店ががらんと空き店舗になっているのも以前通りで、夏休み中の観光地とは思えない寂しさだった。(平日に来れば違う。普通に店が開けているような日については何度か、書いたことがある→「田町商店街のeっぷく堂」「田町の商店街」など参照)

 萩は最近、海岸沿いにあった「楽天池」(らくてんち)という旅館が倒産したのが話題になっていた。これは今「萩小町」という名前で再建中である。前を通ったとき岳母曰く「前より良うなった」とのことで、帰って父に聞くと「萩一輪」という旅館が買い取ったのだそうだ。この「萩一輪」は良い宿らしい。あと「常茂恵」(ともえ)という宿もいいらしい。そういうことを、改めて父と話していて教えてもらった。実家があって宿を探す必要のない私は、そういう方面には疎かったのが改めて分かった。

 萩は宿泊客が少なく、それが観光産業の伸び悩みの原因である、という記事を確か最近読んだ記憶がある。実際は萩近辺ほど魚のうまい場所は少ないのではないかと私などは思っており、そういう売りを魅力的に売り出せば、泊り客もやってくるのではないかとおもう。

「楽天池」の斜向かいにあった「天鵬山」という萩焼の専門店も、潰れて閉まっていたのに気がついた。観光バスが何台もとめられるようになっている、観光客向けの大型店だったが、団体客のニーズは少なくなっていて、少人数の客にアピールできた方がいいはずだから、駅や路線バスルートから外れているこの店が潰れるのも当然といえば当然である。