椋箚記

主に合気道とまち歩きについて

2020年の東京都知事選挙

 Twitter などに書いている都知事選で論点とされるべき内容をここにまとめる。開票まで逐次更新する。

 

 なおその主張を聞いて論じるに値するのは山本太郎小池百合子宇都宮健児各氏の三名であろうと思っている。論点によっては名前が出る方はおられるかと思う。後述するがマスコミも候補者を5名のみとりあげて不公平だ、として選挙活動をやめた方もおられる。

 

経済政策/財源

 山本太郎氏と宇都宮健児氏の間でコロナウィルス感染予防対策としての都民への財政的支援の財源について議論となっているのは良いことだと思う。論点が深まるのは選挙をした甲斐がある。

山本太郎氏は「新型コロナウイルス地方創生臨時交付金」と「地方債」を財源としてあげている。

taro-yamamoto.tokyo

 ・宇都宮健児氏は上記政策への対案として「公共事業の見直し」、「条例による基金の目的変更」、「国の財政支援(つまり「新型コロナウイルス地方創生臨時交付金」)、「建設債の借入と予算の組み替え」をあげている。そして西村康稔経済再生相が、今回のコロナウィルス禍は災害とはみなせないとの判断を公にしており地方債を財源とすることに国からストップがかかる可能性があることを示している*1

utsunomiyakenji.com

・小野泰輔氏も地方債の財源としての使用に疑問を呈されている。宇都宮氏と違うのは「熊本県副知事を担当した経験から」という、わかりやすくはあるが曖昧な理由で疑問を呈していることと、財政対策を読んでも「知事報酬、手当て、退職金のカット」と規模の小さい提案しか見つけられないところ。

小池百合子氏は「生活資金・住まい確保等のセーフティネット機能の強化」など抽象的な文言が政策に挙げられていて、要は都民への支援は限定して行う方針のままで行くものと解釈している。

 

経済政策/雇用政策

山本太郎氏が「都職員3,000人増員」というわかりやすい政策を掲げている。

 あと「コロナ失業者への就職支援」「中小企業・個人事業主の前年度事業収入と今年度事業収入のマイナス分を補償」。

 病院への支援を明記しているのが特記事項だろうか。

「病院を潰さないため、減収に対し、災害時と同様に前年度診療報酬支払額を補償」というもので、宇都宮氏が「病院や保健所、医療従事者に対する財政支援の強化」、小池氏が「病院・医療従事者へのサポート強化」という程度の曖昧な書き方をしているのと異なる。

宇都宮健児氏は「公契約条例の制定」「非正規労働者減、正規労働者増」という、立法面からの具体的な政策。公契約条例というのは、国や地方公共団体の業務を業者に委託する際に現場従事者の方の労働条件、具体的には最低賃金などを定めるもの。東京では世田谷区、千代田区、新宿区など一部の区では定めているが、都でも定めるべき、ということ。緊急対策はするが、それはそれとして普通に仕事をすれば生活できるようにするのが良い、という考え方かと思われる。

小池百合子氏の政策では「失業・求職者の就労支援」「氷河期世代、現在の新卒・在学生世代の都庁採用強化など集中的支援」「都庁業務への学生アルバイトの積極活用」「フリーランス事業者の都庁発注業務への参画支援」などがあり、どうも現状ある格差の是正についてはあまり目が行っていないような印象を受ける。起こっている事象に比べて対策が小粒と感じる。

 

 新型コロナウィルス感染対策/都立病院の独立行政法人

小池百合子氏の政策には「都立・公社病院改革を活かした感染症医療体制の充実」と書かれていて、これはつまり今年3月に発表した独立行政法人化をこのまま推し進める、という意図ととれる。

 独立行政法人、というのはつまり各病院が独立採算制となることで効率化を求められるので冗長性が取りづらくなる。今回の COVID-19 感染拡大で、有事には医療体制や施設の冗長性が重要になるのが分かったところなのに、昨年9月に厚生労働省が病院施設の再編を言い出したのを受け12月に東京都が着手、そして今年3月に「新たな病院運営改革ビジョン」が出された。この中に「独立行政法人化による効率化」も含まれている。私はこの経緯から「問題があるのに気が付いたが決めたことなのでこのまま進めます」という態度を小池百合子氏はとっていると判断している。

www.byouin.metro.tokyo.lg.jp

 

山本太郎宇都宮健児氏は独立行政法人化の中止を掲げている。

 そして立候補者のうち上記3名以外にこの都立・公社病院の効率化について政策で触れているのは見つけられていない。

 このことは重要で、ならば山本太郎氏と宇都宮健児氏は「独立行政法人化は停止する」に加えてどこで冗長性を認めてどこで効率化を行うのかまで今の時点で論じて良いのではないだろうか。

  

 

 

  まだ書き始めであり、各マニフェストと6月27日のウェブ会議形式での討論会など眺めながら書き加えていく予定。


6月27日 わたしの一票、誰に入れる?都知事選候補に聞く10の質問 #都知事選候補討論会

 

その他

幸福実現党は七海ひろこ氏が6月25日に選挙活動を行わないことを公表した旨を広報している。「マスコミが一部の候補者だけを取り上げることで東京行動を誘導しているマスコミ型民主主義を改善するため」との内容。では幸福実現党支持者の票はどこに投じられるのか、ということは考える。

・不当競争防止法違反で在宅起訴されている人物、人種主義に基づく差別発言をする人物はどの方であれ候補者として精査するにも値しないと考えている。

・関口安弘氏、2014年までの立候補者姫治けんじ氏と同一人物と思われる方がやはり立候補されているなと視界の片隅で

 

 そういうことに気がつくのも、私が東京に住むようになってから六回目の選挙だから。ちょっと多いように思う。

 

過去の選挙の時に書いたもの




2007年

 

 

*1:現政府与党が国民の支援に消極的であることはよく覚えておくと良い。そして小池氏が政府与党と同じ方針を取るであろうことも。