椋箚記

主に合気道とまち歩きについて

僕の中の棘

 普段穏やかそうに振舞ってる僕だけど実は心の中に棘を隠し持っているんだぜ、とかそういう感じの話ではなく本当に体内に棘的なものが見つかりましたというお話。

 

 話はいきなり1987年から1988年辺り、私が大阪市立大学に1〜2回生として在学していた頃に遡る。合気道部に所属していた私は稽古中に右親指付け根を痛めたことがあった。ただ歩けないほどではなく、当時まだ十代であったこともあり放っておいたら痛みは和らいで忘れてしまっていた。ただ、この痛みは時々起きるので良くは分からないが実は骨がどうかなっているとかあるかもしれないな、とは思っていた。

 

 子供が出来てからは道場に行くこともほぼなくなり、大田区合気道会で稽古を再開したのは長男が小学校にあがってそれまでに比べれば手がかからなくなってから、私は四十代になるところだった。すると時々、また右親指付け根を痛める。ある時にかかりつけの整骨院で相談したことがあったが、その時には「腫れてますよ。痛みが出た時には冷やすようにして下さい」とアドバイスいただいた。

 

 いよいよ痛みが取れなくなったのは五十を過ぎてからで、冷やしていっとき治ってもすぐに痛みが出る。時には普通に歩いている時でも痛みで立ち止まるようなことも起きるようになってきた。もう歳だし痛めたところは治りようもなくなってしまっているのかもしないと思っていたが、整形外科で診てもらうことにしたのが先々月の2月。思えばこの時にはまだ COVID-19 の感染についてはそんなに気にしていなかった。

 

 それはさておき、医師に「腫れてるね」と柔道整復師さんと同じことを言われたうえでレントゲンを撮ってみていただいた結果、説明された内容は思っていたのと違う内容だった。

 

『右親指の付け根の上に軟骨が飛び出てしまっている。飛び出た軟骨は棘のようなもので、普段は何もしないが指を上に反らせると「棘」が前の関節にぶつかってしまい痛めてしまうようになっている』……とのこと。この「棘」をそのまま「骨棘こつきょく」と言い、この症状を「強剛母趾きょうごうぼし」と呼ぶ。外反母趾はよく聞く病名だが、それと並んで足に起きる病態であるらしい。

 

 それを言われてはたと思い当たったのが、ずっと不思議に思っていた右足にある謎の出っ張り。

 

強剛母趾の足

 

 親指の付け根といってもちょっと甲側に寄った、痛みが出るところから離れた箇所だが飛び出ていて、触ってもそこ自体には別に痛みも何もない。そして皮膚の下にはすぐ骨があるように感じられるのをずっと不思議に思っていた。なんで片側だけここに骨があるのか。骨が折れたり割れたりしたら痛みがあるはずだが何故ないのか。これは軟骨だったわけだ。合気道の稽古の中で打ったりした結果として軟骨が出てしまったのか、人によっては普通に生活していてもこのように出てしまう場合があるのかはよく分からないので次に通院する時には聞いてみようと思う。いずれにせよ、こうなってしまうと飛び出た軟骨は固まってしまうのだそうだ。

 

 症状がひどくなると親指の関節をボルトで固めてしまい、親指が反って痛みが出ること自体を防止するような手術すら選択肢にあがってくるらしいのだが私の場合30年放置してきた割りに症状はまだ一番軽い段階であるとの診断だった。まずは靴底の薄い、柔軟性の高いような靴は履かず、ソールのしっかりした靴を履くこと。あとは鎮痛の塗り薬とロキソニンテープを処方していただいた。そういえば歩いているだけで痛みが出た時にはぺらぺらのスニーカーを履いていた時だった。靴に気をつけて、指を反らさないように歩こうと思う。