ウグイスの雛ってどうやって助ければよかった?

 長男があけみこども歯科で歯を治療して頂く日。今日は前回とうって変わって混んでいたので、私は表で待っていることにした。

 いい天気で、医院の前の路地まで出て周りを眺めていて、ふと向こうの家の壁で何か小さいものがばたばたと羽ばたくのに気が付いた。しばらくしてもまだ動くのが遠めに見えるので気になって、近づいてみた。蝶だろうか、もしかしたら蝉だったか、と思っていたが鳥の雛だったのでびっくり。

 手を差し伸べて、お腹をなでてみても逃げない。先ほどは飛んでいたから全く飛べないわけではないらしいが、多少衰弱しているかもしれない、巣立ちしたばかりなのか、もしかしたら一昨日の台風で飛ばされたのかもしれない。周りを見渡すが、巣は見つけられない。

 羽の色から、鶯か目白だろうと思うが目の周りが白くないから、やはりウグイスだろうか。ウグイスの雛をもし助けようとしたら何を食べさせればいいのか、思わずimodeからはてな人力検索に接続して調べようとしたが、そんな質問履歴は出てこなかった。思い切って掌に載せてみると、やっと飛んで見せた。ただ、塀の上の柵に取り付いただけだ。

 塀に逆さまに取り付いた雛に向かって、お前どうするよ、猫とか来たら一発やぞ、とか話しかけていたが、そのうち柵から足を離して塀の上にちょこんと止まった。時々目を閉じてしまい、やはり体力が無さそうだ。

 ところがしばらく経って、掌に載せた時にも泣かなかった雛がぴいぴいと鳴いた。はっと気が付くと、頭上の樹の中から、鳥がピーピー鳴く声がする。どうも親鳥が心配して見に来てるぞ、と直感した。

 ここで雛が止まっているお宅の奥さんがお出かけから帰って来たらしく、「鳥ですか?」と声をかけられた。お出かけされる前に「玄関前にいたのでびっくりしていたのよ、やだわ、鳥なんか私扱えないわ」「何でうちをみていらっしゃるのかと思ったわ」ということで、お詫びして経緯をお話しした。

 奥様は水くらいあげましょう、とトレイに水を入れて持ってきてあげたが、雛は庭の中に逃げてしまった。少し離れてみていると、親鳥と思われるウグイスが2羽来ていて、1羽は羽虫らしい餌を口に咥えている。やはり心配して見に来たのだな。奥様は「連れて帰って頂戴よ」と親鳥に話しかけていたが、連れて帰るのは無理でも、猫だの鼬だのに襲われる前に餌をもらって樹まで羽ばたければ、助かるかもしれない。ウグイスは警戒心が強いというから、離れてあけみ歯科に戻った。

 あけみ歯科では長男が前回、前々回と同じ下の歯を治療してもらっていた。朝方、歯医者さんに行くというと急に泣き出したのだが、今日は短時間だったようで泣かないで見ていただいていた。次回は上のはを削って頂く。あけみ先生は無理せず怖がらせずやって頂いている。

 帰りに雛の逃げ込んだ庭を見ると、親鳥も見当たらなかったが、雛は飛べただろうか。