はじめてのカレー

 大手町にある逓信総合博物館「ていぱーく」で「忍たま乱太郎」のイベントをやっていて、タダ券をもらっていたので子供をつれて行って来た。展示物やイベントはそれほど面白いものでもないとおもったが、子供たちはそれなりに楽しんだようだったので電車で行って帰ってきた。

 帰りには細かい雨が降り出したりして、帰ったら疲れが出た。家内もソファーで休んでいたが、手の指が痛いと言い出した。

「撫でただけで、中の骨まで痛い感じがする。そんなことある?」というので普通ではない。どんどん痛みが増してきたようで、大森赤十字病院の緊急外来に行ってくることとなった。

 家内が痛いと言い出してすぐ、せっかく家にいるのだしたまにはお父さんがご飯を作ろう、という話になっていた。

 結婚して以来、インスタント食品以外で私がちゃんと食事を作ったことがない。家内と実力の違いがあり過ぎると思っているし、実際私がやるのを見ていると家内は要領の悪さにいらいらしてくるらしく、すぐに台所を追い出されることとなる。

 今日は本当に食事をつくるどころではない状態で、実際私がカレーの準備をして、家内は自力で準備をして自転車で日赤まで行ってきた。

 家内は手荒れがひどく、かつ痒いらしく寝ている時にかいているのだが、どうも傷口から黴菌が入ったのではないか、ということになり、痛み止めなどの薬を頂いて帰ってくることとなった。あるいは痛風かも、という話が出て家内はどーんと暗くなったと言っていた。帰りも自転車が揺れるたびに痛く、自動車で行けばよかったような具合だったようだ。微熱もあり、やはり風邪で体力が落ちたときに普段やられない黴菌にやられたのかもしれない。

 そんな出来事に隠れて、私の始めての夕食は出来上がった。家内から概略を聞いたのと、ネット上で細木和子さんがテレビ番組の中でカレーをつくられた時のレシピが近かったのでそれを参考に。

  1. 深底鍋ににんにくのみじん切り(今回は瓶詰め)を適量いれておく
  2. 鶏肉を一口大に切る。皮は除く。
  3. 玉葱、じゃが芋、人参を一口大にざく切りする。子供が食べやすいよう小さめに切る
  4. 深底鍋に油を入れて火にかけ、にんにくに軽く色がつくまで熱する
  5. 鶏肉を入れて色が変わるまで炒める
  6. 野菜を入れて炒める。最初に塩とだしの素を加えて下味をしっかりつける
  7. 玉葱がしんなりしたら水をコップ5杯ほど入れて煮る
  8. しばらくあくを取る
  9. 30分煮てじゃが芋と人参に箸が通るようになったらカレールーを1/2箱分放り込む
  10. 仕上げに牛乳を入れてかき混ぜ、火を止める

 こどもたちも、指に包帯を巻いた家内も食べてくれた。自分では下味が濃すぎたかとおもったが、概ねお褒め頂いた。それにしてもこれくらい緊急事態にならないと、台所に立たないものなのだと感心。