千里中央の盛衰

 久しぶりに千里中央に半日いた。ANAで日帰りだが、上新田に住んでいた身としては懐かしい。

 東京にうつってまもなく4年経ってしまうが、千里中央の変化は著しい。御堂筋線の駅の北側にヤマダ電機ができているし、バスロータリーの上には「千里タワー」という高層ビル、新しい文化センターが建築中のようだし、ヤマダ電機の道向かいにはこれまた大掛かりな医療福祉施設が建設予定らしい。

 一方去るものもあり、私が上新田在住時に駅ビルの専門店街にオープンした「千里中華街」と「千里ラーメン名作座」というフード・パークはいずれも跡形もなくなっていた。地下の「ラーメン名作座」あとの場所に中華街から移ってきたと思しいチャイナ・レストランが1店舗あり、その広い店内で昼食をとった。

 確かに「中華街」はビルの上の方にいかないといけなかったし、地下の「ラーメン名作座」は「カップラーメンの方がうまいぞ」という評価があったりして、そもそも計画に無理があったようだ。中華街は2007年に閉鎖されたらしいが、閉鎖前にはゴーストタウンと化していたらしい。これらのフード・パークの計画をたてたひとは責任とらされたのだろうか。

 お台場「アクアシティ」内にある「ラーメン国技館」は「最終」を謳ったポスターのあとにまだ続いているようだが、味も地の利も違ったということだろうか。個店ならば味や評判がよければ遠出してでも客はきてくれるだろうが、ゼロからまちを作り出すというとよほどの工夫が必要で、所詮小賢しいアイデアなど「まち」という単位を前にしては無力だ。

 中華街には上ってみなかったが、他の店舗などが入っているようだった。

 それよりも、カレーの「ジャンボ」、カツサンドの「ニューアストリア」、焼肉丼の「ねごっ子」なんていう名店が変わらずにやっているのをみてほっとさせられた。どの店も不景気の波をかぶっているはずだが、こういう個々の店こそ千里中央というまちを支えていく。これからも客を集めてほしい。

 よみうり文化センターのところに「ゴコク」というロールケーキの店が出来ていて、試しにハーフサイズを家族へのお土産に買ってかえった。おそらく日本で一番ロールケーキがおいしいとおもわれる「Flat」に近い場所に店を出しているが(Flatはモノレールの隣の駅、少路から住宅街に入った場所にある)はてどんなものだろうか。