詐欺サイトに引っかかったので対応手順をまとめる

 タイトルの通り、詐欺サイトに引っかかった。

 簡単に経緯を説明すると、トイレのふたカバーをイトーヨーカ堂で見つけて買ったのだが、気に入ったのでマットも揃えようとした。なかなか見つけられなかったところ、あまり知らないような通販サイトでやっと見つけた……と思ったら詐欺サイトだった、というもの。

 

 最終的に支払った代金の約 3/4 が返ってきた。だが当のサイトは現在も存在していて、おそらくは URL など引っ越してまた存続するのだろう。引っかかった自分も情けないが許さんぞ、という思いから、詐欺サイトの情報と今回の対応手順をまとめておく。 

 

詐欺サイト情報

 引っかかったのは「bike4peace.org」というアドレスである。今も存続している。当然ながらリンクは張らない。見に行かなくて良い。こんな見た目である。

 

詐欺サイトのひとつ

 

  ツッコミどころがいくつもあって、購入前に気がついていたがスルーしたところもあれば後になって改めて気がついたこともある。例えばサイト名だが、ホームをみた限り「GETTOP」だろうと思うのだがコンテンツにはこのワードは一切出てこない。html を読むと title タグには「デザインと機能性を兼ね備えた45シリーズカスタムパーツ、60シリーズカスタムパーツ、80シリーズカスタムパーツ, ANFを豊富に揃えております。」などと意味不明な言葉が書かれている。

 

 消費者庁のサイトでは問題のあるサイトの情報も公開されていたりするが、PDF になっていたりあまりアクセスし易くはなっていない。

インターネットをめぐる消費者トラブル | 消費者庁

 

経緯

2019年2月11日(月) 発注、当日中に受付メールが到着

2月12日(火) 支払い方法の案内メールが到着、当日夜にコンビニ支払いを実施

2月15日(金) 支払い3日後にメール返信で状況確認するが返信無し

2月18日(月) サイトの問い合わせフォームから状況確認するが返信無し

2月19日(火) Amazon.co.jp カスタマーサポートに問い合わせ(何故アマゾンかは後述)

2月20日(水) Amazon.co.jp カスタマーサポートから警察へ被害届けを出すよう依頼あり、夜に最寄りの交番に被害届けについて相談する。

→ 詐欺担当の刑事に確認してもらったところ注文から期間がまだ短いので、内容証明を出すなどして詐欺であることの確認をとるよう回答あり、届けは受理されず

2月21日(木)

e内容証明でサイトの会社概要の宛先に内容証明を発信。

また池上署に電話で問い合わせ、生活安全課につないでもらい進め方を確認

2月25日(月)
内容証明郵便が宛先不明で戻される。

2月26日(火)
事前に電話連絡のうえ池上署を訪問、刑事課の担当に話を聞いてもらい相談届けを受理いただく。

2月27日(水)
池上署担当より相談届けの受理番号の連絡あり、 Amazon.co.jp カスタマーサポートに受理番号を連絡

3月1日(金)
Amazon.co.jp カスタマーサポートからメール回答あり、支払い金額 2,000 円中 1,513 円回収できたので返金すると連絡

3月2日(土)
口座の連絡は電話のみとのことで、Amazon.co.jp に連絡。

3月15日(金)

アマゾンより回収金額が振り込まれる

 

おかしかったところ

 前述の通り、最初に気がついたところ、途中で気がついたところ、後になって気がついたところ、それぞれあった。

 

  1. サイト名が title に記載されていない
  2. 会社概要に会社名の記載がない
  3. 受付メールの送信元が Yahoo メールである
  4. メールの文字のコードがちょこちょこおかしい 
  5. コンビニ決済のリンクが何故かアマゾンのもの
  6. 決済時に連絡なく値引きがされている
  7. コンビニ決済の際に入力する番号が分かりにくい

 

……どれかひとつでも購入を思いとどまるに充分だと思う。サイト名については前述の通り。サイト名が曖昧なだけでなく会社名がないというのを見落としたのは恥ずかしいところだった。

 

 メールの文字コードも、最初さらっと読んだ時点ではひと文字ぐらいかと思ったがあとで見たら何箇所もある。

 

 リンクがアマゾンのものだった点については(決済部分だけアマゾンの仕組みを使うことがあるのだろうか)と思ったのだがあとでサポートに確認したところアマゾン以外で決済に使われることは全くないとのことだった。

 

 実際は受注があった時点でサイトの向こうではアマゾン上でギフト券の発注をしていて、そのコンビニ決済のリンクを発注者である私に送って代わりに支払わせていた。私がアマゾンのサポートに問い合わせした時点でおそらくギフト券は詐欺グループの手に渡っており換金などされていたのだろう。何故満額でなかったのかとか、逆になぜ一部だけでも回収できたのか、教えてもらっていない。

 

 何故引っかかったのか

 以下は反省文である。

 理由のひとつは支払いが 2,000 円と少ない額だったから。しかも発注時点では2,900 円だったのが、支払い連絡が来た時には 900 円の値引きが入っての 2,000 円だった。相手の支払いへのハードルを下げるためでもあろうし、そもそも Amazonギフト券購入単位に揃えていたのだろう。

 

 額が低いということは自分が支払いに際してのこともあるし、2,000 円程度で詐欺をはたらく奴はおらんだろうという考えもあった。いずれにせよ甘かった。

 

 もうひとつは換金性の高い商品をアマゾンで購入して支払わせる、という手口について思いつかず、アマゾンのリンクであるならば大丈夫ではないか、と思ってしまったこともあった。

 

 結果として被害額 2,000 円で警察に行くことになった。警察にも申し訳ない気持ちがないではないが、彼らにとっては仕事なので知らん顔をして受けてもらった。とはいえ内容証明郵便に 1,200 円かかっているので合計で 3,200 円かけてしまっていて、やはり額にかかわらず怪しいサイトで買い物などするものではないな、と再確認することとなった。

 

最後に

 消費者庁のサイトに情報が集められて公開されているし、消費生活センターに行くなどしてもある程度のことは教えてもらえるのだろうか、自分が購入する前後に調べた限りではこのサイトがイケてない通販サイトなのか詐欺サイトなのか判断しきれなかったこともあり、今後同じようにこのサイトに引っかかってお金を騙し取られる人が出ませんように、そしてサイト運営者がうまくいかずにあれこれ苦労を背負いますようにという呪いを込めてまとめておいた。他にも同様のサイトがまだあるのだろうが、見つければ同じように注意喚起をしてみようとおもう。