ひと夏だけの楽園

 ノートブック機の移行に際して、電子書籍データをまだ持ってきていないのに気がついた。たしかマイドキュメント内に置いていたような気がするので、バックアップから漏れていた。

 iPodも持っておらず、携帯電話に数曲分データを入れているくらいなので音楽データを持ち歩いて聴く習慣があまりない。書籍もリアルの書籍を持ち歩いているばかりでデータで持ち歩くに至っていない。

 でも本の値段以上に、置き場所を考えてなかなか購入に至らないことを思うと、もしiPhoneが(iPod touchでなく)発売されたらと夢想してしまう。

モモカタリ」は「マチともの語り」を中心とする「monokagari.jp」プロジェクトの中でも携帯サイトへの配信がすでにされている出色のサイトで、官能小説が集められている。ここに入っているものなども、別の意味でデータで持ちたいと正直に思ったりする。

モモカタリ」は緋川小夏さんの活躍を起爆剤につくられてきた。下記は「マチともの語り」で発表され電子書籍化されたもので、これから移行するデータの中に入っている。
 












 ひと夏だけの楽園
夫の転勤できた町の空虚な日々が引きこもりの少年との出会いで


タイトル : ひと夏だけの楽園

著 者 : 緋川 小夏

発 行 : 有限会社 眺

価 格 : 315円 (税込)





睦子は三十二歳の専業主婦。結婚して十年になるが、子供はいない。
夫の転勤で福岡に越してきた睦子は、見知らぬ土地でマンションの住人とも馴染めず、孤独で悶々とした日々を送っている。
そんなある日、ひょんなことから、十七歳の少年「コウキ」と出会う。コウキは学校へもいかず、叔母の経営する古いアパートにひとりで暮らしていた。
理の得意なコウキにチャーハンをご馳走になったのをきっかけに、睦子は頻繁にコウキの部屋を訪ねるようになる。
やがてふたりの間に、恋愛感情未満の淡い気持ちが芽生え初めていた……。