立ち方・座り方

 今日の稽古は長男が地域の行事でお休み、次男は私と道場(南馬込文化センター)に行った。

 今日は子供の部から大人の部の稽古まで、立つ時と座る時の形の指導があった。

 これは普段もよく指導されることなのだが、今日は特に、という感じで。

 大阪市大合気道部でも、座っている時の形や礼の形などは教わったし教えたが、立つ時の形をきちんと礼儀として定義しているというのは大田区合気道会で初めて経験した。非常に良いことだと思う。

 具体的にはこの順に正座の状態から立つ。座るときは、逆の順を踏む。

  1. 正座から騎座になる
  2. 左膝を立てる
  3. 残った右膝を引き上げて立つ

 当然、手は足についているのが正しいが、この場合は立った時点で足(腿)の前面についているのが形として美しく見えるものと思う。小笠原流などの礼に照らせばもっと細かい形があるとは思うが、少なくとも合気道の稽古としてはこの形を守って稽古しようと、繰り返し声をかけられた。

 というのも、大人でも結構忘れてしまうものなのだ。だが前にも書いたが、子供は大人を見ていないようで見ている。大人が出来ていないことを、いくら教えても身には付かないものだとおもう。そういう意味では大事なことだと思う。

 尾崎師範はご多忙でありなかなか大田区合気道会の稽古に来て頂けないが、先月に来られた時に子供たちを前にいつもよりも長く、話をされた。子供たちに「ねぇ、けいこは〜」と言われるまで。

 講話のなかで繰り返し話されたのは「合気道よりも勉強できるのが大事」という、ある意味 見もふたもない 身も蓋もないものだったが、真理でもあろうかと思う。私は「合気道ができるよりも勉強できることが大事、礼儀や挨拶がちゃんと出来ていることがもっと大事」というふうに勝手に補完してお話を伺っていた。直接子供たちに話しが出来る貴重な時間に、なるべく大事なことを伝えるのに時間を割かれたのだとおもう。子供たちが長じたときに、心に残っていたらいいと願う。

補足

 これも稽古の中で話しが出たのだが、上記左膝を先に立てるのは、太刀を自分の右に置く形を想定していると聞いて納得した。

 太刀を右に置いて座るというのは、すぐに抜かない(右利きであれば、太刀は左に持ち替えてから抜かないといけない)ことを暗に相手に示した礼儀である。左に置いて座るということは、いつでも抜けるという状況である。

 合気会では、立つときにどちらの膝を先に立てても間違いではない、という見解であるとも聞いた。これは上記どちらの形も有り得るという前提であろうかと思っている。