イスラエルの闇の奥を垣間見る
「ガザ戦争」がひとまず終結したらしい。先月からの空爆でガザ地区の死者は1,300人以上が死亡、半数を超える700以上は非武装市民であるという。
今回だけでこの人数なのであり、以前からハマースだけでなく市民もイスラエルの攻撃によってしばしば殺されている。今後もこのまま平和になるとはとうてい思えない。これだけの戦争犯罪が行われたのだから、その禍根は百年単位で残る覚悟が我々には要る。しかもホロコーストの犠牲になった民族が今度は加害者になったのだから、歴史に学ばない行為を曝した罪はいよいよ深まった。
それにしても人気も実績もにぼろぼろなブッシュ・ジュニアの任期末期に開戦し、バラク・オバマ氏のアメリカ大統領就任に合わせて終結したというのは意思あってのことだろうか。
『闇の奥』の訳出がある藤永茂さんのブログを継続して読んでいるが、オバマ氏が大統領戦で優勢になる前から藤永さんはオバマが救世主扱いされることに疑問を述べ、オバマの言葉に欺瞞を見つけては指弾されてきた。その姿勢は欧米のアフリカなどへの態度に常に批判的であることと通底していてブレがない。脱線するが藤永さんのそのような姿勢を理解されるために、ブログに限らず、『闇の奥』の訳と『『闇の奥』の奥』を組みで読まれることを全ての方に強くお勧めする。
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ブログの方では改めてオバマ大統領に対しての暗い予言が書かれている。そこではオバマとユダヤ人勢力には密接な結びつきがあり、ブッシュ大統領時代とイスラエルとの関係については変化はみられないであろう、との指摘がある。
もちろんオバマ大統領はブッシュ前大統領との違いをアピールする方策を次々と打ってくるのだろうが、眉に唾をつけて中東の出来事を注視する必要があるということらしい。
一方では今回のイスラエルの戦争犯罪は国連などにより弾劾され、しかも経済危機の影響を受ける米英が充分に支援できないことになるのではないか、という分析もあるようなのだが、果たしてどうだろうか。
(関連した書き込み)
- ガザに目を向けよ - 椋箚記(2008年12月31日)
- バレンボイムの音楽と行動 - 椋箚記(2009年1月2日)