萩のホテル

 前日に萩のことを書いたが、もうひとつ。

 地元の人間からはどのホテルや旅館がいいか、ということにあまり詳しくない。それでも、須佐という最近萩市と合併した場所が実家であり、自動車で30分ちょっとある離れた場所なのでたまに使うこともある。

 まず思い浮かぶのが「萩本陣」という、松陰神社の背後の山の上にある高級な宿で、祖父存命のころ喜寿のお祝いだったかで食事会を兼ねて一泊したことがある。

 また、「萩一輪」という、菊が浜(海水浴場として今とっても混み合っているはず)のそばにある宿もよい宿との評判。私はつかわせて頂いたことはないが、萩市内から海岸沿いに東に行ったところにあった「楽天池(らくてんち)」というホテルが倒産した際このホテルが立て直しに入り、現在は「萩小町」という名前で営業している。この「萩小町」は名前が変わってから良くなったという話を岳母から聞いたことがあるので、やはりよい宿なのだろう。

 あと「常茂恵‎(ともえ)」という松本川沿いあたりにある宿もよいらしいと聞いたことがある。

 ここで書くのはそういったええ感じのお宿とはちょっと違う。

 今日お盆中に来れないかもしれないので、と私の従兄にあたる方がお参りに来られた。萩市内で病院をされている方でだいぶ年上なので私は「先生」と呼ぶ。その方が雑談の中で「萩ロイヤルインテリジェントホテル」の話をされた。はて、そんな宿があったかしらとおもったら何のことはない、東萩駅に隣接したホテルのことだという。

 ちなみに、萩市街には東萩駅と萩駅がある。鉄道で旅行に来られた方は、東萩駅で降りられるほうがやや便利がいい。その東萩駅にくっついて「ロイヤルホテル」というのがもともとあったのは覚えていた。東萩経由で帰るときなど、ホテルの1階はみやげもの屋が入っていて使ったものだった。このホテルは経営がたちゆかなくなり倒産していた。

 先生曰く「奇特な方が(たぶん顔をご存じなのだろう)倒産したホテルを4000万で買い取られて、8憶かけて内装やり直された」。まあ雑談だから数字には意味はない。それくらい気合いを入れて再出発したということだ。

 かくして名前を「萩ロイヤルインテリジェントホテル」として今年オープンした。シングル一泊が5,900円からという。でも、内装はよくしてあって評判が高い。

 開業医だから各製薬会社さんが出張して来られるが、いままであちこちの宿にしていたのを全部「萩ロイヤルインテリジェント」にさせて、やはり評判がいい……とのことだった。

萩ロイヤルインテリジェントホテル

 うーん、調べてみるとドメインの取り方にも気合が入っている。調べるとネット対応していて、PC貸出もあるらしい。仕事で萩に来られる方はもちろんビジネスホテルとして質がよいようだし、あまりお金がなくて宿を探すひとにもいいのではないかとおもう。雰囲気はないかもしれないが、そういう旅をする若い人もいるはずだ。

「先生」の話に出たのは、このホテル駐車場も広いので、うちの父親など萩に飲みに来て、一泊して帰るのにいいではないか、という文脈で話が出たのだった。実は昨日もうちの家族と父親で萩で食事をして、帰りは酒を飲まない家内が運転してくれた。地方都市だとそういう需要もあるのだ。