西馬込の大柳

 昨日馬込から荏原町のパルモ荏原町整骨院に行くのに普段使うバス通り(馬込本通り)を使わず途中まで暗渠化された内川流路沿いを通って行ったのだが、二軒の八百屋が同じように潰れて更地になっていた。一軒は馬込区民センターの前の坂を下りきったところの十字路にあった。まぐろで近隣には知られた大津海産さんや肉の大黒屋の南馬込店の向かいにあった。屋号は知らないがどうもマルキョウ青果といったらしい。前の歩道まで商品を出している雑然とした店で、ここで買い物をしたことはついぞなかった。

 

 
 
 
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 毎度少し以前の風景は google ストリートビューにお借りするとこのような状態だった。

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 その店よりも残念な気持ちになったのが同じ旧内川流路沿いでも第二京浜道のすぐ北、馬込坂下から現在の立正中学・立正高校の方に入ったところ。

 

 
 
 
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 実のところ店よりも店のまえにでんとそびえ立つ柳の大樹が印象的だった。実はこの光景をみた時、ここにあったのが何屋だったのか思い出せなかったし当然のように屋号も思い出せなかった。Twitter でご指摘いただいたところどうもこちらも八百屋だったということで更に自分で調べてみると八百広商店という屋号だったらしいと判明した。なぜいろいろ覚えていないかはこちらも google ストリートビューからお借りするとお分かりいただけるかとおもう。

 

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 このように店の前に筵がたてかけてあって店の様子が分からない。屋号も出ているわけではない。内川流路をたどったブログの文章があってこの店の写真もあったのでリンクにて紹介するが、正面からみても店をやっているかどうかも分からない。2012年にポストされたものだがこの時点で商売をしているのかどうか怪しいようである。私が初めてこの場所を知ったのは2008年頃ではないかと記憶しているが、その時にはまだ店はやっているように感じたが。

 

馬込~内川上流部との再会 : 水徒然 馬込~内川上流部との再会 : 水徒然

 

 ちなみに二軒の間ぐらい、かつて東急ストアがあった場所の斜向いにあるフレッシュてらおかは現在も元気に営業しているのでいろいろな営業努力の差ではないのかと思わざるを得ない。とはいえ店はおそらく内川が流れていたころからあったろうし、それをおもうと惜しいような気持ちがほんの少しだけ沸いてくる。ただ実のところ店がなくなったことよりも柳が伐られずに残っていることに一抹の安堵を感じた、という方が先に立った。この生え方だと店よりあとにここで育って軒先を侵食したもので樹齢も百年程度なのかもしれないがこれだけの樹容の柳は貴重で、できればここに何が建つにせよこのまま居てほしい。松原橋近くの桜があっけなく伐られたことをおもうと不安だが大田区の保存樹になど指定されていないだろうか。

 

 この柳と店が内川沿いに佇む絵や映像がどこかに残っていないかなどと思いつつ。