両手で受け取る

 少し前に Twitter のタイムラインで「ものを受け取る時に両手で受け取れるか、片手で受け取ってしまうか」というような話題が流れて行ったのをちらっと見た。後で気になって探したのだが、恐らくこのポストに対するリアクションを見たのではないか、と思った。


Twitter / @shimanamiryo: 法科大学院には、学部卒だけでなく、社会人経験者が一定…


「ものを受け取る時は両手で受け取る」という当たり前のような振る舞い、社会人であっても場面が違うと意外と出来ていないのではないかという印象を持っている。特に仕事場で「偉く」なってくると報告を受けるような場合にいちいち両手では受け取らなくなる、というのはある。

 だが、その場で立場の上下を瞬時に判断して相手を尊重して動くのかどうかという判断ができる事は、仕事をしている中では当然求められることではある。

 と言いながらも親しさが増すほど尊敬の念が薄れるという心理上の現象もあるので、常にその振る舞いの質を保つのには一定の努力を要するのだろうと普段から感じている。

 普段稽古している大田区合気道会で子供達が月謝袋や予定を書いたプリントを受け取れる時に両手で受け取っているか、というのをいつも見ている。片手で受け取る子を見ると呼んで「もの受け取る時に片手で受け取るやつがあるか」と言い含めることにしている。といってなかなか出来るようにならないものではある。

 もっと言うと、大人も片手にタオルを持っていたりするタイミングで稽古の予定表など渡されると、ほいと片手で受け取ってしまったりする。前述の「親しさが増すほど……」というのの一例であろうかと思うが、注意しなければならない。

 冒頭のポストのように、試験場のような緊張を強いられる場では多くの人が常識が働くから「だいたい見分けることができる」というのは本当だろうと思う。それにしても重要なことを再確認できる良い指摘を目にさせてもらった。