品川「なんつっ亭」

 朝遅く起きてきたら、テレビの情報番組で「女性に人気のラーメン」なんぞという特集をやっているところだった。家内がそれを見ながら「おいしそー、ラーメン食べたくなってきた」というので思いつきで「じゃ品川まで行ってお昼はなんつっ亭でラーメンにしようか」というとそれが通って、電車で出かけることになった。

 子供たちは「ぱっぴーせっとがいい」などと言うので大森駅北口にあるマクドでチキンナゲットのセット(ピクサー映画のおもちゃつき)を買って食べさせたあと、京浜東北線で品川まで行った。

 品川の「品達」にはまだ一度も行ったことがなかった。したがって「なんつっ亭」もテレビで大将がラーメンを作っているのを見たことがあるばかりだった。先日私はスープが黒いラーメンを食べたばかりだが、ここもスープが黒いんだなぁ、などとおもいながら11時半ごろから列に並んだ。

 大将のイメージから、もっと元気のいい接客かとおもったがそこまで豪放磊落ではなく、その代わりに誠実な感じだった。店内はテーブル席が2枡とカウンター席。うちのような子供連れはテーブル席が希望なわけだが、店員さんはまず「もうすぐ開きますのでしばらくお待ちください」と伝えたうえで「先に後ろに並んでいる1名様をご案内してもよろしいですか」と確認する。順番が前後するときは、必ずご確認する、という対応ルールでやっているらしい。

 テーブル席についたら「お子さんにはシールをプレゼントします!」といってひとりづつ「うまいぜベイビー」ステッカーをもらった。ラーメンとチャーシューメン、餃子を頼んで席を立つ前には「兄弟仲良しだったからもう1枚づつあげるねー」と計4枚もらってしまった。作り過ぎて余っているんじゃないかというような邪推はおいといて、素直に気持ちのよい接客だった。「お子様お断り」という店もあるなか嬉しい。

 肝心のラーメンだが、食べ終わって「……これはおいしいラーメンやなぁ」とつぶやいてしまった。メタボリック加速ながら、スープまで飲んでしまった。特筆すべきは、食べているときはおいしく感じても、しょっぱくて結果あとで喉が渇く、というようなラーメンが東京では多いなか、全くそういうことがなかった。さすがに胃にもたれてなかなかお腹がすかなかったけれども。