通夜の謎

 昨晩泊めて頂いた義姉一家の家から、須佐の実家に移動。18時から通夜だった。

 うちは神道で、神官さんに来ていただくので大多数である仏教の常識を参考にすることが出来ず、いつもまごつく。3年半前の祖父の葬儀などあり久しぶりではないのだが、やはりど忘れや手落ちがある。

 通夜は焼香の代わり、ということになるのだろうが、榊にシデを掛けて忍び手で二礼二拍一礼するのだが、礼をしてから掛けてしまい(正しくは掛けてから礼をする)あれれ、ということになった。次男が寝てしまったのを抱えていたので勘弁して頂きたいところだ。

 明日は棺を会場に移して、親類縁者に食事を出して(出立ち?)、斎主様に葬儀をして頂き、焼き場に行って、お祭り(帰家祭)して、お骨を拾い、親類縁者にお食事を出す(野帰り)ことになる。

 葬儀の時何を御供えするのだったかとか、焼き場ではどうだったかとか、その都度迷うことになる。例えば米、水、塩、酒を供えるのだが、これで通夜後にひと騒動あった。通夜用と明日の祭りごと用に2通り、器(前述の四種の御供え用)を葬儀社さんが用意して下さっていたのだが、通夜が終わると明日用のが無くなっていたのだ。

 正直なところ、何かの行き違いで葬儀社さんなりが会場に持って行ったとかじゃなかろうかという気がしているのだが、家中どこを探しても出てこないので私と妹はそろって「お婆ちゃんの悪戯だろう」と言っている。父親は一蹴するが(当たり前だ)非日常な場だと何となくそんな非常識な結論でもいいじゃん、という気になる。明日になれば出てきて笑い話かもしれないが、どこかにしまってある訳でもなく、子供の悪戯も考えにくい(甥っ子が小学一年、うちの上が幼稚園で、手の込んだことは出来ない)。盗みたくなるようなものでもない。