馬込萬福寺のするすみ祭

 昨日マンションに戻ってきたらちょうど管理人さんがいらっしゃり、家族一同挨拶すると「お祭りは行ったかい」とおっしゃられる。

 馬込南台のバス停からマンションまでの途中、ポスターを見かけたので「万福寺さんのですか」ときくと「そうそう、今日と明日だよ」と教えて下さった。

 すぐ近所にある万福寺は曹洞宗の古刹で、梶原景時の墓と称するものがあったりする(実際はあやしい)。そのお寺で催されるお祭りが「するすみ祭」である。「するすみ」とは景時の愛馬「磨墨」のことで、この馬もこの地に葬られた、という伝承がこれまたある。するすみの名前はお寺の周りの墓地の名前にも採用されていて、ここら辺お坊様にマーケティングに長けた方が居られるのではないかという気がする。

 曹洞宗は道元禅師の確立した教えが厳然と中心にあり、いかめしい印象があるのだが、実は各お寺がいろいろ考えて行動するにおいては柔軟なように私など思っている。熊本にはギターを弾きながら説教される和尚様がおられるが、曹洞宗のお寺である。豊川稲荷が実は曹洞宗妙厳寺であることについては、司馬遼太郎さんが『街道をゆく』で書いていらしたはずである。京都の鈴虫寺は……これは臨済華厳寺

 それはさておき、昼過ぎに長男が昼寝してしまったので、次男が起こさないようにお祭りに連れていった。歩いていくと、普段は葬儀に使われる「梶原殿」という建物の方が賑やかで、音楽も鳴り響いてくる。次男に引っ張られていくと、琉球コーナーになっていた。舞台では三線などが混じったバンドが演奏し、物産市のテントがあり、人形に自分で絵付けができるコーナーもある。当日次男がお腹をこわしていたのでアイスクリームは敬遠、サーターアンダーギー3つで200円を買い、境内でふたりで食べた。長男がもっと小さい時に、よく2人で散歩したものだが、最近は長男次男両方ついて来ようとするので、なかなかこういう時間を持たない。

 いちど帰って、子供たちをじんべえに着替えさせて、夜のお祭りにも出かけた。チョコバナナを買って食べさせる。本堂前に舞台がしつらえてあって、いろいろな演奏がされていたが、そちらは落ち着いて聞くことができなかった。

 お好み焼きと焼き鳥を買い、雨が降ってきたので家に帰ってたべた。