リフォーム

 認知症の老姉妹に複数のリフォーム業者からたかられた記事が出ていて、テレビの朝日放送の「大改造!!劇的ビフォーアフター」などに端を発するブームとのギャップを感じるひとはおおいと思う。このような例は枚挙に暇がないようで、以前MBSの「VOICE」という夕刻のニュースの「憤懣本舗」というコーナーでも大手のリフォーム業者に頼んだら欠陥だらけで、しかも業者は契約を盾にとって決して賠償や返金には応じない、という例を報じているのを見た記憶がある。

 「ビフォーアフター」では大概予算と結果が表示されるが、七百万から一千万くらいかかっているのは普通なような気がする。単価のおおきな世界であるのだろうが、それにしてもこれだけ人倫にもとる企業が居るのかとおもうと暗然たるおもいになる。契約書上には十六社がのっていたらしい。この場合、社名を公表すべきだと思うのだがどうだろうか。下記の記事が分かり易く読めたが、行政の不備を厳しく指摘されている。

 東京新聞の松井学、早川由紀美両記者による特報記事「悪質リフォームはびこる理由」 http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050510/mng_____tokuho__000.shtml

 老人や子供を守る、という観点からは正しい指摘である。もし、政治家や行政が業界団体などからの影響力を鑑みて対応に二の足を踏んでいるとしたら、より厳しく糾弾されなければならないかもしれない。ただ、総論としては、個人や地域組織がより賢明になることがまず必要なのではないかとおもう。今回遅きに失したが、ご近所の方がさすがにおかしいと通報されたとのことで、この動きがもっと早くあるべき、ということがひとりひとりに求められてくるのだろうとおもう。企業が倫理を持つべきことがまず第一であるのはもちろんだが、それくらい人倫というものは乱れている。