2019年大田区の区長選挙 選挙後におもうこと

  大田区の区長選挙は危惧していたような結果になった。詰まらないことだと内心慨嘆している。有権者数 599,370 名、有効投票総数 247,694 、無効投票総数 8,376 、投票率 42.72 %。低投票率もあって初回当選時の公約を破棄した現職が4選目。

 

  開票結果を見たのと同じようなタイミングで、下記 Twitter ポストのまとめを読んだ。

 

togetter.com

 

 そもそも親が選挙行かない、投票所聞いたら分からんって言われた

(上記より引用)

 

  おおもとになったポストを書いたイラストレーターさんが本当に初めて選挙に行った若者なのか確かめようもないのだけれど、書かれているような「親が選挙行かないん」という家庭はかなりの数いるのだろう。もしかしたら投票率が示しているように半数を超えているのかもしれない。

 

 自分は、それで良いとはやはり思っていなくて、国政にしろ大田区政にしろ今この瞬間、良い方に向かっていない、ならば自分たちの世代だけでなく、自分の子供たちも含めた若い世代のために少しでも良い方に向かうようにしたいものだという考えでいる。そのためには次の選挙が来るときにではなく、今既に準備が始まっていなければならないのだろう。当選者はある意味現職にあることで次の選挙への準備をしていると見ることもできて、それと同じレベルで活動をしていないと「投票所がどこか分からん」という区民には候補者として認識すらされないのだろう。大阪府大阪維新の会が当選者を出しているのを見ると……あの状態が良いとは私は全くおもわないのだが……当選できるだけの投票者に対して存在を認知させられている、とは言えるかもしれない。

 

 選挙期間になって、いろいろな人が応援演説に来ることが効果があるかと言うとそうでもなく、あるいはむしろ逆効果ですらあり得て、結構な割合の人としては(何か言っているけど共感はないな)で終わっていたのがこのたびの選挙での有様だったかもしれない。

 

2019年大田区の区長選挙

 2019年の大田区長選挙候補者の情報をまとめておく。選挙期間中に更新できるところはしていく。

 

 3名の方が立候補されている。

 現区議の岡高志さん、大田区在住で東京大学名誉教授の神田順さん、現区長の松原忠義さん。

 

2019年大田区長立候補者

 

 最初に書いておこうと思うのが松原さんが今回当選すれば四選目となる立候補であるということ。彼は2007年に東京都議を辞職して大田区長選に立候補、当選しているがその際の公約に「区長の多選防止」を掲げており、実際多選自粛条例を制定している。それを昨年12月に廃止する条例を出して通しており、そのうえでの立候補となっている。

 

 多選自粛につきましては、マニフェストの中で区民の皆様へお約束したことであり、緊急計画のこの領域に位置づけております。
 本定例会に、「大田区長の在任期間に関する条例案」をご提案させていだたきたいと存じます。
 区長という大きな権限を有する職に、1人の者が長い期間在職することで、起こりうる弊害を未然に防ぎ、区政の活力を維持するために、区長の任期は、「3任期を超えて在任することのないように努めるもの」としたいと考えております。趣旨をご理解いただき、ご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

平成19年第3回大田区議会定例会 区長開会あいさつ 大田区  より

 

 この多選自粛条例自体、最初からどうも内容があやしいところがあった。あれこれ探してみると犬伏秀一区議および柳ヶ瀬裕文都議(当時は区議)が書かれた文章が見つかった。条例案に途中で「本条例は平成19年10月1日現在区長の職にあるもの」との附則が付け加えられたという指摘がそれぞれ書かれている。実際この附則があるまま可決されたのか、現時点で条文にアクセスできていないのだがおそらく附則ありなのではないかと思う。つまり「多選自粛条例はとりあえず現職の松原忠義区長にしか適用されない。あとは次の区長が条例案を出せば良い」というような、法として意味があるのか首を傾げざるを得ないようなところがあった。しかもそれを、自分で撤廃してしまったということになる。

 

 こういう恣意的なお金の使い方しかしないひとを3期12年区長にしているということは大田区民は認識しておく必要があろうかとおもう。

 

 ただ、松原さんはどう思われようとも当選できる目があると見られているのではないかと考えている。昨年9月に隣の品川区で区長選挙が行われているが、現職濱野健さんが4選している。元自民党所属の都議だった佐藤裕彦さんと無所属の西本貴子区議も立候補、佐藤さんには立憲民主党日本共産党自由党都民ファーストの会が推薦したが結局投票率が30%台と低かったところに票が割れる事態となってのことだった。大田区も同様のことが起きることは狙われているのではないだろうか。

 

  争点がない選挙だと多くの区民が思って投票率が低いということになると実際にそうなる恐れがあるが、賑やかに議論されて区民としても暮らしやすくなるということになって欲しいと願っている。公益社団法人東京青年会議所が主催する区長立候補者の公開討論会は三名とも出席されて行われたそうで、そのことは良いことだった。ただ前日に行われた別の公開討論会は公務で欠席だったとのこと。

 

tokyo-jc.or.jp


大田区長予定候補者公開討論(2019)part1


大田区長予定候補者公開討論(2019)part2


大田区長予定候補者公開討論(2019)part3


大田区長予定候補者公開討論(2019)part4

 

区長選の論点 その1 多選防止について

 そもそも議論せずとも済むはずの内容だが、現職が条例を変えてまで再度立候補するような区政の状況にはないはずである。なお先ほど「松原さんは4選可能と見ているのでは」と書いたが、主語は彼ではなく政府与党の複数の人間であるかもしれないと考えている。それは例えば、次に述べる羽田空港跡地の購入などの案件があるからだ。

 

区長選の論点 その2 羽田空港跡地購入

 大田区の予算から積み立てた資金が国と大手企業の汚職に流用されているとしたら区民としてはどう考えたら良いだろうか。 次のハーバードビジネスオンラインの記事などはちょっと煽りが強いように思うが、書かれていることは実際に進行している。

 

hbol.jp

 

 国及び UR の所有地を当初東京都が購入する意思を示していたが2008年に撤回。それを大田区が 165 億円で購入、企業に貸し出して再開発する。企業、というのは再開発を受託している鹿島グループだろうとおもう。その賃料が月額換算 600 円/平方メートル、一方で同じ跡地のうち、国有地で住友不動産に貸し出される分の賃料が月額換算 5,200 円/平方メートル。大田区民は企業への割引分を負担するような格好で、その割引負担は月額約 3,500 万円、となる。大田区は50年の長期賃貸契約(国は年契約の模様)、また大田区としてある程度の雇用が見込めるということはあるかもしれないが、それで区民として納得できる額では無い。

 

 この構図を見ると大田区長が単独で何かを考えているというよりは、国策で進めているプロジェクトをなんとか進行させたいと考えるひとが、羽田空港跡地については大田区を使おうとしている、そのために言うことをきく現区長を継続したいと考えているのではないだろうか。月あたり3,500万円を使って受けたい区民への補助は多くあるのだが、この状態を見過ごせばいずれ財政悪化を理由に、例えば中学生まで受けられる医療費全額補助が年齢引き下げを実施されたりするかもしれない。実際は高校まで、あるいは20歳まで補助するよう改善いただけるとありがたいのだが。

 

区長選の論点 その3 蒲蒲線

  東急多摩川線蒲田駅から少し離れた京急蒲田まで延伸して接続させ、直接羽田空港に乗り入れできるようにするいわゆる「蒲蒲線」については松原区政下で継続して検討されており、この事業についても予算が積まれている。しかし今に到るまで実現にこぎつけていない。

 

 線路をどこにどう通すのか、難しいと言うのは分かる。とはいえこれだけの時間をかけてだらだら課題を残していると言うのは決断力とリーダーシップに欠けるとの謗りは免れない。

 

 素人目には環状八号線道路の下を通すのが一番良さげにおもうのだが、そう言う具体化に向かっての議論が区民としては聞こえてこないのだが。

 

区長選の論点 その4 個人住民税

 岡高志さんがポスターでも目立つところに掲げられているのが「住民税の 20% 減税」と言うもので、公約としては分かりやすいものではある。都内の別の区を歩いていた時にも選挙カーで住民税減税を言っている選挙カーに行きあった。

 

 毎月何万かの住民税を払っているものとしては減税は助かるのだけれど、区単位での減税をどのように実現するのだろうと分からずに聞いている。都民の場合いわゆる住民税には個人都民税と個人区市町村税の二種類あり、そのうち区市町村税を減税する、と言っているのだろうと言うことは分かる。ただ、現状区によって区市町村税の計算方法は同じであり、大田区が他区より住民税が安いなんてことは起きていないと理解していた。東京都主税局のサイトの説明からもそう読み取れていた。

www.tax.metro.tokyo.jp

 

 この文章をリリースしたところ、岡さんが読んで下さり「区民税条例で税率を定めているので、本当は23区同じ税率にしなくても構わない」と教えて下さった。

 

 きちんと確認できていないので別途調べようと思っているのだが、教えてもらうまでは住民税減税には特例的な条例を制定するのかと思っていた。個人的な意見では法律において「特例はなるべく無いように、シンプルにするのが良い」と言うのがあって、特例であるならば別のやりかたが良いので無いかと思っていた。

 

 

 別のやりかた、と言うのは具体的には補助がストレスなく受けられる、でもよい、と言うことだ。子供のいる世帯への補助については先に書いたが、他にも公営住宅入居補助、老人介護、生活保護、障害者支援を篤くするといった力の入れ方ができれば他区、他道府県との差別化が計れる。ついこの前にも埼玉県吉川市で障がい支援課の職員が訪問調査に際して、ALS患者の方が文字盤でやり取りされているのに「時間稼ぎ」と言い放ったそうで、誤った「水際対策」が仕事だと思っている自治体が多いようにおもえる。区費の範囲内で住みやすくした結果区民が増えて税収も増えるような施策はどうだろうか。どの候補者の公約でも、その方向を示していないとは言っていないので、実際にその方針に進んでくれるのは誰だろうか、と言いかえて考えることにはなるのだけど。

 

詐欺サイトに引っかかったので対応手順をまとめる

 タイトルの通り、詐欺サイトに引っかかった。

 簡単に経緯を説明すると、トイレのふたカバーをイトーヨーカ堂で見つけて買ったのだが、気に入ったのでマットも揃えようとした。なかなか見つけられなかったところ、あまり知らないような通販サイトでやっと見つけた……と思ったら詐欺サイトだった、というもの。

 

 最終的に支払った代金の約 3/4 が返ってきた。だが当のサイトは現在も存在していて、おそらくは URL など引っ越してまた存続するのだろう。引っかかった自分も情けないが許さんぞ、という思いから、詐欺サイトの情報と今回の対応手順をまとめておく。 

 

詐欺サイト情報

 引っかかったのは「bike4peace.org」というアドレスである。今も存続している。当然ながらリンクは張らない。見に行かなくて良い。こんな見た目である。

 

詐欺サイトのひとつ

 

  ツッコミどころがいくつもあって、購入前に気がついていたがスルーしたところもあれば後になって改めて気がついたこともある。例えばサイト名だが、ホームをみた限り「GETTOP」だろうと思うのだがコンテンツにはこのワードは一切出てこない。html を読むと title タグには「デザインと機能性を兼ね備えた45シリーズカスタムパーツ、60シリーズカスタムパーツ、80シリーズカスタムパーツ, ANFを豊富に揃えております。」などと意味不明な言葉が書かれている。

 

 消費者庁のサイトでは問題のあるサイトの情報も公開されていたりするが、PDF になっていたりあまりアクセスし易くはなっていない。

インターネットをめぐる消費者トラブル | 消費者庁

 

経緯

2019年2月11日(月) 発注、当日中に受付メールが到着

2月12日(火) 支払い方法の案内メールが到着、当日夜にコンビニ支払いを実施

2月15日(金) 支払い3日後にメール返信で状況確認するが返信無し

2月18日(月) サイトの問い合わせフォームから状況確認するが返信無し

2月19日(火) Amazon.co.jp カスタマーサポートに問い合わせ(何故アマゾンかは後述)

2月20日(水) Amazon.co.jp カスタマーサポートから警察へ被害届けを出すよう依頼あり、夜に最寄りの交番に被害届けについて相談する。

→ 詐欺担当の刑事に確認してもらったところ注文から期間がまだ短いので、内容証明を出すなどして詐欺であることの確認をとるよう回答あり、届けは受理されず

2月21日(木)

e内容証明でサイトの会社概要の宛先に内容証明を発信。

また池上署に電話で問い合わせ、生活安全課につないでもらい進め方を確認

2月25日(月)
内容証明郵便が宛先不明で戻される。

2月26日(火)
事前に電話連絡のうえ池上署を訪問、刑事課の担当に話を聞いてもらい相談届けを受理いただく。

2月27日(水)
池上署担当より相談届けの受理番号の連絡あり、 Amazon.co.jp カスタマーサポートに受理番号を連絡

3月1日(金)
Amazon.co.jp カスタマーサポートからメール回答あり、支払い金額 2,000 円中 1,513 円回収できたので返金すると連絡

3月2日(土)
口座の連絡は電話のみとのことで、Amazon.co.jp に連絡。

3月15日(金)

アマゾンより回収金額が振り込まれる

 

おかしかったところ

 前述の通り、最初に気がついたところ、途中で気がついたところ、後になって気がついたところ、それぞれあった。

 

  1. サイト名が title に記載されていない
  2. 会社概要に会社名の記載がない
  3. 受付メールの送信元が Yahoo メールである
  4. メールの文字のコードがちょこちょこおかしい 
  5. コンビニ決済のリンクが何故かアマゾンのもの
  6. 決済時に連絡なく値引きがされている
  7. コンビニ決済の際に入力する番号が分かりにくい

 

……どれかひとつでも購入を思いとどまるに充分だと思う。サイト名については前述の通り。サイト名が曖昧なだけでなく会社名がないというのを見落としたのは恥ずかしいところだった。

 

 メールの文字コードも、最初さらっと読んだ時点ではひと文字ぐらいかと思ったがあとで見たら何箇所もある。

 

 リンクがアマゾンのものだった点については(決済部分だけアマゾンの仕組みを使うことがあるのだろうか)と思ったのだがあとでサポートに確認したところアマゾン以外で決済に使われることは全くないとのことだった。

 

 実際は受注があった時点でサイトの向こうではアマゾン上でギフト券の発注をしていて、そのコンビニ決済のリンクを発注者である私に送って代わりに支払わせていた。私がアマゾンのサポートに問い合わせした時点でおそらくギフト券は詐欺グループの手に渡っており換金などされていたのだろう。何故満額でなかったのかとか、逆になぜ一部だけでも回収できたのか、教えてもらっていない。

 

 何故引っかかったのか

 以下は反省文である。

 理由のひとつは支払いが 2,000 円と少ない額だったから。しかも発注時点では2,900 円だったのが、支払い連絡が来た時には 900 円の値引きが入っての 2,000 円だった。相手の支払いへのハードルを下げるためでもあろうし、そもそも Amazonギフト券購入単位に揃えていたのだろう。

 

 額が低いということは自分が支払いに際してのこともあるし、2,000 円程度で詐欺をはたらく奴はおらんだろうという考えもあった。いずれにせよ甘かった。

 

 もうひとつは換金性の高い商品をアマゾンで購入して支払わせる、という手口について思いつかず、アマゾンのリンクであるならば大丈夫ではないか、と思ってしまったこともあった。

 

 結果として被害額 2,000 円で警察に行くことになった。警察にも申し訳ない気持ちがないではないが、彼らにとっては仕事なので知らん顔をして受けてもらった。とはいえ内容証明郵便に 1,200 円かかっているので合計で 3,200 円かけてしまっていて、やはり額にかかわらず怪しいサイトで買い物などするものではないな、と再確認することとなった。

 

最後に

 消費者庁のサイトに情報が集められて公開されているし、消費生活センターに行くなどしてもある程度のことは教えてもらえるのだろうか、自分が購入する前後に調べた限りではこのサイトがイケてない通販サイトなのか詐欺サイトなのか判断しきれなかったこともあり、今後同じようにこのサイトに引っかかってお金を騙し取られる人が出ませんように、そしてサイト運営者がうまくいかずにあれこれ苦労を背負いますようにという呪いを込めてまとめておいた。他にも同様のサイトがまだあるのだろうが、見つければ同じように注意喚起をしてみようとおもう。

 

昇段

 まだ大阪市立大学在学中、恐らくは二回生ぐらいだった気がするので1988年頃のことだったとおもうが合気道部で先輩が段位について話してくださったことがあった。どなたに伺ったのかも覚えていない、遠い昔の話しだ。

 

「四段までは俺たちの免状と同じような普通の賞状だが、五段からは和紙に手書きになるらしい」

 

 当時、合気道部で五段、六段に昇段すると言う方はいなかった。なお天之武産塾道場では阿部醒石師範は十段位であり、そういう話は超越していたという印象しかない。今になって改めて確認すると師範代であった木下良一師範は私が大阪市大を卒業し就職した1991年に六段位を允可されておられていて、その頃は道場にもよく稽古に行っていたからどこかでお話しを聞いていたかもしれないのだが今振り返るとあまり覚えていない。そんなことで五段以上の免状については想像上の存在として過ごしてきた。

 

 五段に推薦いただく話を尾崎晌師範からいただいたのは昨年の10月8日の大田区合気道連盟の演武会を南馬込文化センターで執り行ったあとで、その瞬間に思ったのは免状がどうこうではなく、また推薦いただけたありがたさよりタッチの差で、恥ずかしながら(昇段登録料を払えるだろうか)ということが先に浮かんだ。先に書いておくと五段の登録料は7万5,600円。それを捻出することができるか、それなりに逼迫した家計のやりくりからすぐに判断ができなかった。結果としては手をつける予定のなかったところからなんとか調達して推薦をお願いした。なお大阪で二段、三段の試験を受けた際には登録料に少しだけ阿部醒石先生へのお礼も含めていた気がするが正確な額は覚えていない。1万円以内であったとおもう。噂だがそんなものでは無いお礼を師範に納める道場もあるときく。大田区合気道会では登録料と更新料だったか、いずれも合気会が公式に道場に課している費用だけとなっている。

 

 推薦が通ってこの正月の本部道場鏡開き式で五段をいただいてきた。なお手続きはあくまでも「各道場が本部道場に対して行う」のだが、その要領が分からずとてもまごまごした。新宿若松町の本部道場に伺うと既に三階の道場には人が溢れていて入れず、二階の子供が稽古する道場にやむなく入って映像中継で鏡開き式をみる事態となり、その点でもまごまごした。まごまごしている間に尾崎師範が手続きをしていただいていたので全て済んでいたのだが。

 

  五十歳で五段ということになった。鏡開き式のあと、大森駅前まで戻って大田区合気道会の新年会と昇段者のお祝いがあり出席したのだが、その席で天之武産塾道場での昔話をした。これも自分が市大の二回生の時だったと思うのだが、他大学の先輩が二段を受験されて合格、そのあと阿部醒石師範と座談する時間があった。その先輩が「私などが昇段して良いのかと思います」と殊勝なことを言われると阿部先生は「それでええのや」と仰った。「まだ自分には足りないところがある、だからもう少し頑張ろう、と思うことが大事や」と言われる。自分は不遜なところがある人間でそういう謙虚な気持ちを自然に持つことができないところがあるのだが、阿部先生の「それでええのや」が耳に残っている限りは自分を戒めることができるのではないかとおもう。

 

 

免状

 

品川駅から東京駅まで iPhone を取りに行ってきた

  本当に物忘れがひどくなってまずいなと思うのだが、関西に出張して帰ってくる際の新幹線で、席の壁際にあるコンセントで iPhone を充電していたところ忘れておりてしまい慌てるということが先日あった。かなり短めの充電用のコードしか持っておらず、足元にあるコンセント口に挿した電源アダプタの上にちょこんと載せていたのをきれいに見落としてしまったのだ。

 

https://www.instagram.com/p/BrDGDR4gAuZ/

充電してた iPhone を忘れて品川でおりてしまう失態。東京駅まで取りに来ました。届けて下さった方ありがとうございます。 

 

 結果として東京駅に届けられたので割とすぐに取り戻せた。治安が良いということはありがたいことだが、二度目は無いと思って長めのコードを用意せねばならないと思っている。上は受け取ってほっとした様を示している東京駅での写真。

 

 品川駅のホームで(あれ?iPhone が無い)とポケットを探っている間にドアが閉まってしまったのだが、列車に戻ればこんなことはなかったかもしれない。ポケットに入れたはず、と思い込んでいて列車の充電用コンセントに挿したままだと気がつくまでに時間がかかったわけで、この辺りの反応の鈍さにも自分の年齢を感じる。ホームにいた駅員さんに忘れ物をしたのだが、と相談したが最後まで話を聞かず乗り換え口の係に行ってくれ、と面倒臭そうに言われた。そういう客が多いのだろうが、いつかJR東日本から何か頼まれごとをされることが来た日には小一時間文句を言ってやろうと心に誓った この新幹線品川駅のホームにいた駅員がJR東海所属なのか、JR東日本所属なのか分からないがいつか確かめた上で文句を言う機会を得たい。*1

 

 乗り換え口の女性の係は親切に対応してくれた。ちなみに私以外に切符を車内に忘れたという人が男女ひとりづつおられたので、ホームの駅員が面倒臭がるのは若干理解できる……がやはり許さん。ともかくも乗っていた号車と席番号を伝えると係の方が東京駅の方に電話連絡を入れていただいたが、「車内の所定位置を探しても見つかりません。明日の営業時間中に東京駅の忘れ物承り所に行って再度確認して下さい」と言うのが最初の回答だった。

 

 流石にそれは困ると切符忘れ組さんと一緒に窓口に佇んでいたが、15分ぐらい経って今度は「届けて下さったお客様がおられたようです。東京駅のここまで行っていただければ」と行き先の説明書きを渡してもらった。東京駅までは、新幹線に乗って行って下さい、という。

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東海道・山陽新幹線忘れ物承り所へのご案内プリント


 有り難く、ひと駅を新幹線で移動、席に座っても良かったのだろうがドア前で立って移動、南乗換口清算所だかに行ってしまったりしたが中央乗換精算所へ到着、iPhone は手元に戻ってきた。改めて届けて下さった方には御礼を申し上げる。品川駅から東京駅までの運賃について尋ねると「お客様の乗車券では品川まででも東京まででも料金同じですので大丈夫です」との答えだった。いつも新横浜と品川で料金違うので、品川と東京も違うのかと思ったがこれは少しありがたかった。 

 

「落とし物を取りに行ってきた」シリーズ



 

 

 

 

mukunokiyasuo.hatenablog.com

*1:読んで下さった方より「品川駅が新幹線であればおそらくJR東日本ではなくJR東海の人です。小一時間文句を言われる東日本は冤罪になってしまうのでご注意を」とお教えいただいたので訂正

macOS アップデート後のカーネルパニック対策の一例

 2018年10月のあたまに自宅の iMac の OS を High Sierra から 10.14 Mojave にアップデートしたのだが、直後からカーネルパニックを起こすようになり、起動後数秒から数分で強制再起動を繰り返す状態が続いた。色々調べて、また電話でのサポートも受けた結果追加インストールしていたアプリケーションをひとつづつアンインストールしながら検証していくこととなり、最終的に IBM 社が提供する Rapport (ラポート)という名前のセキュリティソフトが原因であったと特定できた。IBM のサポートにも問い合わせしているが、同様の事象は報告されていないとのことだった。経緯をまとめておく。

 

カーネルパニック発生

 アップデートしたのはおそらく10月1日か2日だったと思うのだが、アップデート中放って置いてたらいつの間にかログイン画面に戻っていて(あれ?)と思った。その前に、変なとこで止まっていた記憶もあるのだが残念ながら忘却。その後落ち着いて iMac の前に座れなかったのだが、起動してすぐに再起動してしまう現象に気が付いたのが 10月4日だった。ここから調べ始める。

 

 Mojave アップデートに伴うカーネルパニックについては一例だけ日本語の情報を見つけたが、自分の事例には合わなかった。結局下記情報に助けられて、色々調べた。

 

gori.me

 

 結果として以下の状況が分かった。

  • 単純再起動でも再発する
  • 電源OFF後に電源を抜いて一定時間置いても再発する
  • Mojave のインストールをやり直しても再発する
  • セーフブートに成功し、カーネルパニックは起きない

 セーフブートは電源をONして起動音がしたところで shift キーを押し続ける。りんごのマークが出たら離す。起動した時に画面右上に「Safe mode」とか出る……んじゃなかったかと思う。今セーブフートしてみたらうまく行かなかった。

 

 それはさておきここまで来て手詰まりとなり、Appleジーニアスバー持ち込みも視野に入り出す。

 

アップルに問い合わせ

Apple サポートへの問い合わせ」→「後日電話したい」でまず電話することにした。上記状況を説明して、アドバイスをもらう。結果的には最初に参照したサイトからの情報を大差なかったのだが、対応方針はサポートの方と会話して固まった。

 

「セーフブートで問題が起きないということは、ハードには問題がありません。インストールされているアプリケーションのいずれかが原因だとは言えます」と明言いただいた。「なるほど、では購入後にインストールしたアプリケーションソフトを片っ端からアンインストールすれば良いですね」。時間はかかるが、銀座か表参道まで iMac をどうやって抱えていくかは考えなくても良くなった。

 

 方針は定まったので、原因を特定すべく、アプリケーションはひとつづつアンインストールしていくこととした。Mac のアンインストールはほとんどの場合がアプリケーションを削除するだけで良いが、中には個別に手順が用意されている場合もあり、ひとつづつ、調べてアンインストールしていく手順を採ることにした。

 

原因特定まで

 ほとんどのアプリケーションは Finder の「アプリケーション」にある該当アプリケーションをゴミ箱に入れて削除する。それに加えて関連するファイルをアプリケーション名のディレクトリごと削除していたのだが、今見たら該当ディレクトリの場所が思い出せない。情けない。「Machintosh HD/ライブラリ/Application Support/」かと思ったが、今見てみると違うように思える。

 

 とにかくアプリケーションごとに削除方法を確認しながら、下記の手順で進めていった。10月14日に開始して20日まで、1週間近く根気よく進めていった。

 

  1. アプリケーションを削除する
  2. ゴミ箱を空にする
  3. iMac を電源OFFする
  4. 電源プラグを iMac からいったん抜線して数秒以上おく
  5. 電源プラグを戻して電源ON

 

 インストールしたこと自体忘れていたようなアプリケーションもあった一方で、 Dropbox だの Google Chrome だの Gimp だの必須とも言えるアプリケーションもひとつづつアンインストールしていった。作業後半に至ってやっと Rapport のアンインストールでカーネルパニックが止まり意図しない再起動を起こさなくなった。

 原因と特定した Rapport(ラポート)はブラウザのアドオンとしてインストールするセキュリティソフトで、Safari のアドオンとして入れていた。インストーラーからアンインストール操作をする手順となった。カーネルパニックが止まったあと、IBM のサイト「IBM Trusteer不正詐欺防止 - 日本 | IBM」 →「カスタマー・サポート・ページ」に遷移してすぐ気が付いたのだが Safari について注意事項がリリースとして表示されていた。

 

Safari 10.1の対応状況について
Safari 10.1は、現在サポート対象ブラウザには含まれておりません。IBM Trusteerでは、Safari 10.1をサポートできるよう、Apple社と継続的に協議を行っております。本件に関するお問合せはIBM Trusteerカスタマーサポートまでご連絡ください。

 

  私の iMacSafari は既に 12.0.1 である。いつの間にかサポート外の状態となっていたらしい。メールフォームからサポートに問い合わせたところ、Safari 10.1 以降がサポート対象外であることを改めて説明され、他にカーネルパニック発生の問い合わせは入っていないと回答と、Chrome などサポート対象のブラウザにインストールするようにとの要請を受けた。

 

 正直半月以上まともにデスクトップで作業ができない状況が続いたので(なんでまたインストールせにゃあかんねん)というのが正直なところだった。まず必要なアプリケーションの再インストールや、出来ていなかったデスクトップでしたかった仕事が先。先日やっと Google Chrome に Rapport をインストールし、問題が起きないことを確認、IBM のサポートにも情報提供したところである。

 

馬込あたりの秋祭り 二〇一八

最初に、翌2019年の最新の秋祭り情報 ↓

mukunokiyasuo.hatenablog.com


 


 2018年は馬込は次の週末、9月8日(土)、9日(日)が秋の御祭禮となる。歩いていて採取したお祭り情報をまとめておく。

 

9月8日(土)・9日(日)

馬込八幡

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  平張町会が出されている分。いらすとやがここにも侵食。

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臼田児童公園でも9日に縁日をされる。

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北野神社

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 旗岡八幡

 馬込の北隣り、品川区荏原町〜旗の台の鎮守旗岡八幡様も同じ週末に例大祭をされる。 

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 半纏着用だが、何着か貸し出しもされるとのこと。

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 9月15日(土)

 もはや秋祭りではなく、馬込の隣りの隣りの品川の中延だが、ねぶた祭りがある。

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 行ったことはないのだが、改めて調べると元々は商店街の活性化の取り組みとして始めたお祭りなのだが、本場青森ねぶた祭りとも交流ができていて青森からもねぶたが来るようになっていると。

【イベント】「第16回 中延ねぶた祭り」9月15日(土)開催。Special Project Again! The 16th Nebuta Matsuri at Nakanobu Shopping Street | 中延商店街

 

 9月15日(土)・16日(日)

 さらに馬込から離れて戸越になるが、しろへびサミットなるお祭りがある。

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 9月22日(土)・23日(日)

 日枝神社(大森山王権現) 

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9月29日(土)

春日神

 馬込の南隣り、入新井(大田区中央)の春日神社が29日に秋祭り・殉国慰霊祭を執り行われる。

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過去に秋祭りについについて書いたもの

2017年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2016年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2015年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2014年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2012年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2009年

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2008年

北野神社の子供神輿の巡行ルート地図あり

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2007年

mukunokiyasuo.hatenablog.com

 

2006年

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