The Birds
数日前の帰宅時に馬込八幡神社に立ち寄った。御詣りして帰る……というのは理由の片面だけで、ingress ゲーム内において境内内外にある四つの portal *1を取り返してから帰ろうとしていたのだ。ほぼ終わった……というところで烏が一羽飛来して本殿の屋根にとまり、大きな声で私の方面を向いて鳴いた。
これは威嚇しているのか、と思いつつあまり気にせず境内の外のポータルをやろうと踵を返した途端に頭上すれすれに風圧を感じ思わず首を竦めた。間違いなく威嚇している。すでに夜なので烏がどこから見ているのかいまいち分からないでいたがそのあと境内の前の道路でも再度背後から頭上すれすれを飛ばれた。
そういえば『動物のお医者さん』で大学構内の烏の巣を駆除しようとした漆原教授により多くの人が烏に攻撃される騒ぎになる話があった。烏は今が子育ての時期なのかなとなんとなく思っていたがざっくり春から夏にかけてが繁殖期であるらしい。
ふと見ると同じ南馬込にある北野神社に至ってはカラスについての注意喚起の貼り紙がしてあった。そういえば数年前に北野神社の境内では上から針金ハンガーが落ちてきたところがある。参道沿いの松の木に毎年営巣していて、その時は巣材にしていたのが落ちてきたのだろう。
その貼り紙をみて充分注意していたつもりが参道を歩いていたら今度は前触れ無しに後頭部に衝撃を喰らうこととなった。貼り紙通り、馬込八幡の烏の上を行く凶暴さだ。貼り紙がしてあるというのは私が何人目かの被害者なのだろう。
神社に御詣りするが電線や木の枝に止まっている。あまり強くは鳴かないが電線をしきりにつついている。調べると烏の気が立っている時の行動であると分かった。威嚇で鳴かれたのとあわせて烏が人に攻撃してくる予兆をひととおり数日間で体験したことになる。
- 足元の枝や葉をつついたりむしったりする
- くちばしを開きガーガーと鳴いてくる
科学ジャーナリスト 柴田佳秀のバーチャル自然研究所 シバラボ より、攻撃を受ける前兆の行動
やられたあと背後を警戒し真正面から見ている分には烏は来なかった。烏にとっては人間は恐いものなので正面から襲ってくるようなことは通常は無いらしい。烏がストレスを感じている時、具体的には托卵や子育てをしている時期に巣に近づかれたような場合に人間が無防備に背後を見せると攻撃をしてくる。
偶然今朝テレビの情報番組で鳶がバーベキューなど野外で食事をしている時に人間が持っている料理を掠めにくるという話題をやっていた。鳶も大胆なようで実は人間に脅威を持ちつつやっているので正面から食物を奪いにくることは無いと紹介していた。烏と同じだ。
余り烏が増えるのは人間として好ましくはないが巣を駆除までされるとなるとかわいそうでもあり怪我人が出ぬうちに早く雛たちが巣立たないかと願うところである。