椋箚記

主に合気道とまち歩きについて

木村二郎師範の演武

 第五十五回全日本合気道演武大会に参加したことについての、また別のお話し。

 

 大田区合気道会の皆さんで座っていた席のちょうど前の畳で大阪武育会の木村二郎師範が演武をされた。全日本大会では日本武道館のアリーナに畳を五面敷いて演武を行う。高段位の師範の演武となると一度におひとりないしおふたりに絞るようにプログラムが組まれているがそれ以外は同時に演武をしていくので全部の演武をつぶさにみるわけにもいかない。木村師範は毎年師範演武をされるが改めて目の前で演武をみさせていただいて技が厳しくしっかりしていることに感銘を受けた。私だけの感想ではなく周りの方も同様の感想を述べていた。

 

 どの技も切れ味よく素晴らしかったのだが今回私が参考にさせていただくところが大きかったのが多人数掛けだった。自分も含めてのことだけれども合気道の演武で二人掛け以上の乱取りをきちんとみせることはとても難しい。実際今回の大会においても、師範演武であっても受けの方が打ち突きに行くのを遠慮して待っているような場面も何度か目にした。木村師範の演武は二人掛けも三人掛けも体捌きが的確で受けが待つような場面はなく、またひとりを捌いている時にもうひとりとの間に置いて盾にするような位置を取られるところなどもお手本とさせていただくべきところが詰まった演武だった。

 


第55回全日本合気道演武大会 合氣道大阪武育会師範演武(木村二郎師範)

 

 母校の大阪市立大学神戸大学はともに旧商大ということで今に至るまでやりとりがあるのだが神戸大学合気道部が大阪武育会門下だ。神戸大学合気道部の技は小林裕和師範や木村師範の指導のもとにあるわけで木村師範の演武にも親しみを覚えるのだが実際には私は小林師範にも木村師範にもお目にかかったことがない。大阪に居た時に手の届く近さにあったのにきちんとみていなかった木村師範の技に日本武道館で感服することになるというのは皮肉なものだが得てしてそういう風に価値あるものに凡人はなかなか気づけないものなのかもしれない。

 

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