抑え技の受けの足の形

 少し前に大田区合気道会の稽古で尾崎師範にご指導いただいた際、一教などの抑え技の受けの形についてひとつ、教えていただいたことがあった。足の形についてである。

 

「本部道場では足を、つま先を下にしておくよう指導されている。これだと他の人間が倒れて来たような場合に危ないようにもおもうが、いずれにせよそういう指導をされているということを覚えておくように」

 

 ということだった。そういうわれて「はて今まで自分はどうしていたっけ?」となってしまったのが情けないが、改めてやってみると強く意識はしていないが寝かせていたようだと気がついた。

 

  今年の全日本合気道演武大会ではどうだったか……と植芝守央道主の演武を見直した。道主の演武というよりは、道主の演武の受けを見直した。

 


第52回全日本合気道演武大会 総合演武(植芝守央合気道道主) - YouTube

 

  植芝充央本部道場長補佐が受け身を取られている時のキャプションが以下になる。

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 一教など抑え技の受けの場合、基本的に取りに近い方の足は折って寝かせる。これはどの受けにおいても同じようだった。問題は取りに近い方の足で、この足は延ばすが、確かにつま先を下にしておられる受けが多いように見えた(上の写真の○で示した方の足)。尾崎師範が仰られていたのはこの足の形かと思い当たった。

 

 それ以降自分でもつま先を下、踵を上にして立たせるのと、寝かせるのとを両方試してみている。どうも技を解かれて立つ際にはどちらにせよ受けはつま先を下につけて立ち上がろうとするということに気がついた。ということはつま先を下にしていた方が次への動きは早くなり得る……ということだろうか。どちらで教えるべきかたちまちは悩む。

 

 子供に対しては怪我をさせないことを優先して寝かせるように教えるのが良いかと今のところは考えている。人数が多い時など意図せずに倒れてしまうことを考えるとアキレス腱に重大な怪我が出ないことを優先したいとおもう。

 

 高校生、大学生以上には、両方を説明したうえでつま先を下にして立てる受けを教えるだろうか。両方の違いまで気を配れることが大事だということになるかと考えている。