飯田橋の遺失物センターに落とし物を取りに行ってきた
先の連休のさなかに家族で高尾山に登って来た。東京にきて初めての高尾山。
それはそれで楽しんで来たのだが、帰ってから次男が「おとうさん、ぼくのさいふは」と聞いて来る。おとんは預かっとらんぞ、と返すが一週間経ってもまだ「無い」と行っておりやっともしかして落としたのではないかと気がついた。妻からは一週間もろくに探さないで……と雷が落ちる。
思い出すと高尾山頂まで登って下りてくるまではさいふはリュックに入っていた。おりてきてケーブルカーとリフトの麓の駅前にあるみやげもの店をみていた時に自分で何か買いたいとさいふを出しているのをみた記憶があった。おそらくさいふを仕舞わずにズボンのポケットに突っ込み、帰宅するまでのどこかで落としたのではないか。
それにしても久しぶりにさいふを持たせての外出だったところ着実に無くしてしまうという安定感は見事としか言いようがない。ただ先日花粉症対策めがねを無くしてしまった父親の血かもしれないとおもうと申し訳なくおもう。
かくして彼の父親は先日の経験を活かしてまず警視庁の拾得物公表システムで検索してみた。登山道で落としたとすると高尾山山頂の施設に届けられていたりするかもしれないが今回は下りて来てからのことだからそれはないだろうとみてのこと。場所と落とし物の形状がぴったりの案件は無かったが近そうなもので1件問い合わせしてみたが当日は週末であったためすぐに照合できないという。
そこで今度は京王線の落とし物問い合わせ先に連絡してみた。明大前駅にあるらしい。そしてあっさり届けられているのが判明した。名前が大書してあったこととプリントしてあるキャラクターが分かり易かったことが幸いしたらしい。
ただ既に1週間経っていたために京王電鉄から警視庁遺失物センターに届けられてしまったということだった。京王側の明細簿番号と警視庁側の受付番号を教えてもらって直接飯田橋の遺失物センターに受け取りにいくことになった。
駅から行くのがひと苦労
警視庁遺失物センターは役所の窓口のひとつだから週末・祝日はやっていない。ということでなかなか行けなかったが平日時間をみつけて行ってきた。ちなみに遺失物センターで遺失物が保管される期間は三ヶ月とのこと。
メトロ東西線の飯田橋駅から地上に出て来て、事前に地図をみていたにも関わらず一瞬迷った。飯田橋の駅前といえば巨大な五叉路と神田川、それらをまたぐ陸橋がそびえ立って更にその上を首都高速が通っている。
しかも職安や税務署など他の施設も多い。飯田橋も何度かきたことがあるはずなのだが一瞬迷ってしまった。陸橋を渡って北側に行き遺失物センターを見つけた。外堀通り沿いではなく、北に入ったすぐにある。
思ったよりこじんまりだった
遺失物センターの外観はこんな感じ。警視庁の建物の1階にある。
入るとカウンターに番号待ち札を機械から取って順番を待つ。区役所の出張所窓口ぐらいの規模、感じの場所になっている。もっと広いのかとおもっていたが違った。
窓口に行って事情を説明すると書類を渡されて書くように言われる。それに京王から教えてもらった明細簿番号、警視庁の受付番号、財布の中身の金額、日付などを書いて提出。あとはひたすら待つ。
受付は順番にやってもらえるが、いつ落としたとか品目によって渡される時間には違いがあるようだった。結構待ったが、その間に窓口を訪れるひとがサラリーマン、OLから何の仕事しているのか図りがたい格好のカップル、自分が届けたものが先方に渡っているのか確認しにきている(そして先方が取りにこないのでまだ遺失物センターにある、ということを何度も窓口の方に説明されている)爺さんまで様々なひとが訪れては去って行った。一日ここに来るひとをみてたら面白いだろうな……
やっと順番が来て引き渡し。財布については中身のお金はいちど分けて管理されるようになっているらしく、渡される時に財布とは別に手続きしてお金を出してきて渡された。携帯電話などは届け出も多く、引き渡しも早くできるよう工夫されているようだったがお金だと慎重にしなければならず、時間がかかったのかもしれなかった。
下の子の財布、というか小銭入れだが落としたのはこれが初めてではない。でも必ず戻ってくる。この度はなんと大旅行をして戻って来た。
「落とし物を取りに行ってきた」シリーズ