馬込大倉山のいちねん

 大田区合気道会の日曜日の道場となる南馬込文化センターは大倉山公園という小高い丘の頂にある公園と隣り合っていて行き来ができるようになっている。馬込のこの辺りで一番標高が高いのがバス通り(馬込本通り)だが、そこから山王との間の「谷」に向けて下りてゆく斜面に台地があるという複雑な地形になっている。

 

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大倉山公園を下から見上げる

 

 斜面に位置する立地ゆえに見晴らしがよく、園内も町会の方々によりよく整備されていて気持ちが良い。遊具などはないので子ども達が集まって遊ぶような公園ではないが、天気の良い日に散歩するには良い場所で、5月に入って気候が良くなった週末には敷物をもって芝生でくつろぎにくる方もおられる。

 

 この公園に最初に訪れたのはおそらく我々一家が馬込にやってきた2005年のことでまだ幼稚園に入園する前の長男を連れての散歩の途中に立ち寄った。実はこの時の大倉山公園はあまり綺麗ではなかった。園内のあちこちに犬の糞が転がっているような状態でその後2009年以降合気道の稽古で頻繁に訪れるようになるまでしばらくは近づかなかった。山王や馬込も犬を飼われているお宅が多い住宅地なのだが、飼い主さんのなかにはマナーを身につけられていない人が一定数いるのは確かで残念なことではある。

 

 その後大倉山公園を地域に含む平張町会で「これではいけない」という話しになったのか定期的に丁寧な手入れが行われるようになった。平張町会美化部として「花の好きな方 お手伝いいただけるかたを募集」というような貼紙を町会の掲示板で見かける。その甲斐あって敷物を持って出掛けようかというくらいの公園になって現在に至っている。

 

 先日は公園の入り口に先日新たに案内の看板が設置されているのに気がついた。

 

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大倉山の名前の由来

 実業家、大倉喜八郎の別荘跡、初代村長の住居跡など諸説あり。

大倉山」には「外人山」の別称もある。

 

 大倉喜八郎(1837-1928)

  鉄砲商から身を明治維新後は貿易会社、建設業に転身。

  大成建設の礎を築く。

  科学、製鉄、繊維、食品などの企業を数多く興した。

  晩年は公共事業や教育事業に惜しみなく私財を投じた。

  渋沢栄一らと共に、鹿鳴館や帝国ホテル、帝国劇場などを設立した。

  東京経済大学の前身である大倉商業学校の創設者でもある。

 

  大倉喜八郎というと新潟出身のひとだが馬込に縁があったのかどうかよくわからない。確かに明治期の荏原郡馬込村といえば郊外の田園地帯だから別荘を建てるぐらいの場所であっただろう……という推測が成り立つ程度である。ちなみに横浜にも大倉山公園があり、こちらはやはり実業家である大倉邦彦が「大倉精神文化研究所」を設立した場所であることが由来であり、同じようなことがあったかも……という後付けで大倉喜八郎氏が引き合いに出されただけかもしれない。

 

  その詮索はさておき、散歩がてら写真を撮っていたのを過去一年分並べてみたいとおもう。一年の移り変わりが伝わったら良いのだが。

 

五月

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六月

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さつき

 

六月

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咲き始めの紫陽花

 

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春女苑 

 

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雨の日の紫陽花

 

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紫陽花と挵蝶(せせりちょう)

 

七月

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藤棚の下は少しだけ涼しい

昨年の八月は帰郷などのせいか大倉山公園の写真は一枚も残っていない

 

九月

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大雨洪水警報が出ていた日

 

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崖に咲く彼岸花

 

十月

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金木犀

 

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十一月

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この日は心穏やかだったみたい。そう書き残している。

この写真を撮ったあと少し大きな地震があり、家族で川崎にクロナッツを食べに行き、夜には東北イーグルスが初優勝を決めた。

 

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十二月

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この日は暖かかった

 

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年末から急遽家族で帰郷となったので一月はまた写真がない

 

二月

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土鳩たちの食事

 

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寒空の下の梅の花

この日冒頭で紹介した、大倉喜八郎云々の新しい案内板が掲示されているのに気がついた

 

三月

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少しづつあたたかくなってくる

 

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そして桜が咲きます

 

四月

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崖に枝をせり出して咲く桜

 

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桜が終わると花韮が咲きます

 

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更に続いて大甘菜が咲きます

 

再び五月

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菜の花

 

 

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 白詰草

 

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