6年ぶりに京都・大阪を訪れたひとが行く店とは

 2011年9月24日に母の五回忌で山口県須佐の実家に戻った。

 家内と子供達は前月も夏休みで戻っていたのだが、私は9月のこのお祭りに合わせて休暇をとっていた。お祭り、というのはうちは神道であるため、お坊様を迎えての法事ではないから。

 無事五回忌が済んで、お彼岸にお墓参りもできたのち、すぐ帰路についたのだが、早めの移動には理由があって大阪に一泊するためだった。

 我が家が大阪から東京に勤務先の都合で移ったのが2005年6月で、私はこの間仕事で時々関西を訪れているが、家内と子供達は帰郷時に新幹線の窓から大阪の風景を眺めるくらいで一度も戻っていない。長男2歳、次男は何ヶ月というところで馬込に移っているので大阪在住時代のことは親から話しに聞くばかりで「一度行ってみたい」となったのだ。

 かくして何年かぶりにかつて住んでいた地を訪れた一家がわずか1日間でどこを回ったのかを記しておく。

鈴虫寺(京都松尾 華厳寺

 自動車で夜間移動して、朝一に着いた。

 いま神棚にお祀りしてあるお札も、財布のなかのお守りも、馬込に来る前のものなのでやっと新しいものと替えて頂いた。ただし、普段は法話を聴いて行くのだが、子供達がじっと聞いていられなさそうだったのと、時間に限りがあるのとで今回はお札だけ頂いて、お地蔵様にお参りして移動することとした。

開門前にこの行列

八坂神社

 こちらもお守り。大阪在住時のご近所さんで、今でも年一回東京に遊びに来られるお友達宅から頂いた、「蘇民将来之子孫也」の八角形のお守りも持ってきて、八坂神社にお参りして新しいのを頂いてきた。

 四条通沿いのスターバックスコーヒーの前で舞妓さんを見かけるというおまけあり。

一澤信三郎帆布

 詰まらぬお家騒動があり、厳密にはいまも続いているようだが、店はめでたく以前の場所に戻っていた。今年の4月から戻ったらしい。 

 私は昨年「一澤帆布のかばん」に書いたように一澤帆布で購入したナップザックを合気道の稽古着を持ち運ぶの十五年来使っているのだが、あちこち破けてぼろぼろになってきていた。今回これを買い換えることにした。同じ場所で買い換えることができた事になる。

 ただし、形は同じなのだが少したけが小さい。店員さんをつかまえてきいてみると、今はこの小さ目のサイズしか作られていないということだった。

 家内もトートバックを悩んだ末に選び、一緒に購入。今回持ってきていたバッグが季節外れでちょっと……とおもっていたようで早速中身を入れ替えてこの旅行中使っていた。

繁盛

岡町商店街 牛正

 我が家はメンチカツ好き一家であり、東京でもよく買って食べるがなかなかこれ、という一品に巡り合えない。あえて挙げるならば谷中銀座の「肉のスズキ」がおいしいだろうか。

 岡町商店街は豊中在住時に一番よく行っていた商店街であり、露天でやっている目を疑うほど安い八百屋だとか、家内が気に入って子供の服を買っていた「KEIN-2」という店だとか目玉がいろいろあったのだが中でもこの「牛正」のメンチカツは必ず買って揚げたてを頂いていた。東京に行ってから一度、揚げる前を買って帰ったことがあるくらいだ。

 このたび揚げたてを店頭で頂くだけでなく、家内が交渉して揚げる前のものを冷凍便で送ってもらうことに成功。

なう。

千里阪急ホテル

 休前日でなかったため「1家族1万6千円」というかなり安いプランで広い部屋に泊まることができた。ただし駐車料金が別に千円かかった。

 チェックインの前、以前住んでいた豊中は上新田辺りを少し歩いたが、すぐに以前のご近所Kさんと連絡がつき新御堂沿いのマクドナルドで食事がてらひととき話して過ごした。

 チェックイン後はもうひと家族Yさんが長男と同い年の坊やのサッカーの試合から帰って来られたとのことでせんちゅうパルの白木屋で夕食を一緒にとった。

 行きたい店に行けただけでなく、事前に連絡していなかったのに人と会えたというのが、今回の旅行の良かったところだろうか。

クラインゲベック( KLEINGEBACK )

 一夜明けて帰る前、今でも時間があると寄ってお土産に買ってかえるパン屋。

 といって目立つ場所にあるではなく、住宅街のなかに静かに佇む店である。

 ここのパンで一番好きなのは「ビッグチーズ」というパンで、大きめのコッペパンにチーズやマヨネーズを載せてカリカリになるまで焼いてある。パンの食感は軽いのに乗っているチーズが濃厚。

 実は朝一で行ったら件の「ビッグチーズ」が焼きあがる前だった。9時過ぎに焼きあがるということだったが、家内があれこれ話した結果焼きあがったものをまとめて宅配便で送ってもらえることになった。

My family's best bakery in Japan