オーブンレンジの我が家史

 オーブンレンジが動かなくなった。昨年に続き2回目。

 昨年も今回も、家内がオーブンレンジで焼き芋をやったあとに動かなくなった。昨年見ていただいた際にはレンジ内部の配線ヒューズが飛んでいたのを交換してもらい復活していたのだが、きっと今回も同じことが起こっているのだろうとおもう。


サンヨーのサポート - 椋箚記


 今回も家内からサポートに電話したのだが、来れるのが明後日という。もう買い替えどきだろうと判断した。早めに仕事をあがって大森駅まで家内に自動車で迎えにきてもらい、そのまま川崎ラゾーナビックカメラにレンジを見に行った。

 さて、行く時点で家内的な値頃感は「3万くらい」だった。あと、うちはパナソニック製品以外は次々と壊れていくというジンクスがあるため家内はパナソニック製が良いと言っていた。私はヨドバシカメラのネットでざっとパナソニックとシャープの製品をチェックしたが、どうも安いので5万台、高いのだと15万円くらいまであるぞ、というのは認識していた。ビックカメラで見ると果たして前面に出してあるのが5万台〜十万ちょっとのオープンレンジだった。シャープのヘルシオが一番前に出してある。

 奥に行くと1万前後の電子レンジが並んでいるのだけれど、ターンテーブルの昔ながらのやつで、今からこのレベルに戻るのも躊躇される。つまり求めるような3万くらいのレンジというのはほとんど無い。

 店員さんに事情を話すと、これは閉店前のもうひと商売と感じて頂けたのかいろいろ家内に説明してもらえた。店員さんもやはりシャープがお勧めだという。「一番古くからレンジを作ってるメーカーです」とのこと。確かに熱した水蒸気でもって温めるというのもヘルシオが最初だったような気がする。リリースされた直後、大阪にてMBSの「ちちんぷいぷい」で特集をやっていたのを眺めていた記憶があるような。

 パナソニック製は「後発だけどいい製品をつくっている」というのがオーブンレンジにおける店員さんの評価で、庫内の広さなどシャープ製に及ばないとのこと。結局店員さんのプッシュ及び数千円の割引、ポイント付与率のサービスによりヘルシオの赤、一番安いAX-M1-Rという機種を買って持って帰った。

 なお、店内の安い方の商品がならぶレツでパナソニックの「エレック」という商品名の電子レンジを見つけて懐かしくなった。おそらく椋家が初めて購入したレンジというのが松下電器製で、レンジでチンすることを「エレックする」という動詞でもって呼んでいた。昨年の夏同時に山口県須佐の実家に帰郷していた妹が今でも「エレックする」と言っていて懐かしさに笑ってしまったものだが、亡母もレンジが変わろうがずっとこの表現で通していた。

 結婚した当初使っていたレンジは独身時代から使っていたレンジはメーカーは忘れたが、おそらくは仕事を始めて大阪市内で独り暮らしを始めた際、亡母が買ってくれたものではなかったかとおもう。ターンテーブルのものだった。森之宮での独身時代に誤ってホイルに包んだじゃがいもを調理してレンジが終わりを認識できず、ターンテーブルが高熱で割れてしまうという事件を起こしたことが懐かしい。

 ターンテーブルを買い直して使い続けていたが、長男が生まれて初めての冬だったかに故障し、うんともすんとも言わなくなった。この時も早めに帰宅し新御堂を自動車で梅田のヨドバシカメラに直行、サンヨー製のレンジを買ったのだった。EMO-FR30 という機種で、ターンテーブルでないフラットの製品だが、まだウォーターオーブン登場前のもの。

 ちなみに子供たちにしてみればずっとサンヨー製オーブンレンジだったのであり、涙腺のツボが時々不思議な長男は「このレンジ捨てちゃうの〜」と涙目になったらしい。

 家内が義姉にレンジを買い換えたことを報告したが、「ビックカメラは学生向けに商品を置いているって聞いたから、売れ筋しかおいていないんじゃない?」と、探せば型落ちの商品が3〜4万で買えるのではないか、という意見だったそうだ。だが川崎ラゾーナ店が学生向けとは思えないので、都内の大型店ではどこも同じような商品ラインナップではないかという気がする。

 とりあえず豚まんを温めてその味の違いを確かめている程度だが、家内は以前失敗したシフォンケーキは、実はレンジの能力でうまく膨らまなかったのではないかと、再チャレンジを考えている。