マニフェストは実績評価してなんぼでしょ

 選挙が始まる直前に、民主党所属の逢坂誠二さんが twitter の中で「2005年の自由民主党マニフェストの評価をしなければならない」ということを書かれていた。

 その自民党のマニフェストの評価だが、自民党は資料を作成していてサイトにPDFがアップされている。

「政権公約2005」実施状況(このページは html で、 PDF へのリンクが設定されている)

 とても残念なことに、あるいは自由民主党としては表に出したくないのか(出せないのか)、マニフェストについてのページの下の方にリンクがあり、積極的に活用されていない。それに引き換えトップページが民主党の揚げ足とりで満ちているのはどういうことだろうか。

 ちなみに条文を読み込んでいないのだが、ウェブサイトに最大野党の悪口を掲示したり、各戸に怪文書という風情のパンフレットを投函したりが黙殺されているようなのだが、マニフェストや上記前回のマニフェストの評価を投函することは公職選挙法違反だという判断があると聞いた。もし違っていればあとで訂正しようとおもうが、この点においても現与党はマニフェストについての信頼を自ら貶めている。

 それはそれとして控えめに出されている評価なのだが、ざっと読んで分かりにくいというのがあった。この点を勝間和代さんが毎日jp 上のコラムで指摘されていた。






私は下記の二つの点で不満を感じました。

(1)AとBの区別が明確でない。公約の時点で、明確なゴールが設定されているものと、抽象的な目標にとどまるものが混在している。
(2)非常に細かい33ページにわたる表組みの文書になっており、わかりやすく読める仕様になっていない。


マニフェストから政治家の個性を:勝間和代のクロストーク - 毎日jp(毎日新聞) より、改行筆者)


 勝間氏の指摘2点でだいたい尽くされているかとおもう。例えば「いついつまでに、法律を成立させる」とかなら一応分かるが、法律ができてどうなったの? という点まで数字で示すのが政権与党の務めであろう。

 かつ、大目標と対比させ、

マニフェストの項目のうちAとBは大目標1に寄与していて、
 CからFまでは大目標2に寄与している」

 というような説明が必要であろうかとおもう。なんだか、官僚に作らせたのをそのまま使用していはしまいかという印象を持つ。すくなくとも私が給料をもらっている仕事において顧客から報告を求められたさい、ぱっと見て内容が理解できないようなものは付き返されるが、これは付き返されるレベルであろうとおもう。

 例えば「郵政民営化に再挑戦」とか「規制改革の協力な推進」なんて一番右に書かれている項目のうえに、その項目を実現してどうしたいか、というのがあるはずで、それとひもつけなければ伝わってこない。

 そういうことを論じるはるか以前のところで選挙を行っているのが現状で、投票日までに気が付くことがあれば加筆するが、それも空しい行為に思える。