悪意か無能か
豊洲で新たな土壌汚染の数値データが出たとのこと。問題はまた高い数値が出た、ということではなく、その数値を東京都の人間が専門家会議にその数値データを提出せず、専門家会議の会議体や意見募集が終わってからやっと提出したということ。
昨年書いた際の数値を確認してみた。
豊洲の土壌汚染についての振り返りまとめ - 椋箚記(2008年5月18日)
(2000年の調査結果) →(2008年5月に確認)
- ベンゼンは15mg/L(環境基準の1,500倍)→(環境基準の43,000倍)
- シアンが49mg/L(490倍) →(860倍)
- ヒ素が0.49mg/L(49倍)
- 水銀が0.012mg/L(24倍) →(24倍)
- 鉛が0.093mg/L(9.3倍)
今回は上記とは違う物質、ベンゾピレンについての数値だった。環境基準は設けられていないが強い発癌性があり、通常安全とされるリミット値の倍程度が検出された。最大5.1mg/kg。それまでの公表値より115倍高い数値が出たのに、すぐに専門家会議に提出しなかった。悪意をもって通知を遅らせたか、都の担当組織の作業能力が著しく低いか、いずれかだ。