厄払い

 自分が今年厄年であるということに、家内に言われて気がついた。本厄。

 ふと思うと、うちの神棚の「天照皇大神宮」のお札も1年以上経ったし、他にも返納したい古いお札もある。更には松飾も外してお納めしたかった。

 かくして厄払いとお札返納とで、神田明神に出かけた。

 うちは東京になんの根もないので、神社はどこにお参りにあがろうかと思うだのが、普段は近所、南馬込の北野神社にお祭りなどの際にお参りする。普段神主さんがおられる神社ではないので 、そういう際には江戸の総鎮守、神田明神にお参りすることにしている。なぜか最初から明治神宮は選択肢にのぼらなかった。自分に偏見があるのだろうとおもう。

 この連休は大己貴命(おおなむちのみこと−今で言うところの大黒様)が祭神である神田明神では「だいこく祭り」があって人出が多かった。自動車で行ったので、向かいにある湯島聖堂沿いにあるパーキングメーターにとめて歩いていった。

 並んでお参りしてから、まずお札とお飾りを裏手にある返納所にお納めに行く。「達磨はご遠慮下さい」というのが貼りだしてあったが、関東ではとんど焼きで達磨も焼くというから、そんなものまで納められては処置に困るのだろう。というか関東では「とんど」とは呼ばないというのに気がつくのに、東京に来てからしばらくかかった。「どんど焼き」だったり「どんと焼き」だったり「どんどん焼き」だったりするらしい。

 普通のお飾りはどうなんだろうか、迷惑でないのだろうかと思ったが、破魔矢は納めてよいようになっていたのでそちらに納めさせて頂いた。お札も実家の神棚にあげたままになっていたいろいろな神社のお札を納めさせて頂いた。

 そのあと本殿に入って右にある受付で申込票をもらい住所や生年月日を書く。次男がちょろちょろするのを見たり、トイレに連れて行ったり、猿回しを見させたりしたので時間がかかったが、受付に提出すると本厄の当人である私は羽織みたいなのをかけて待つ。9時から4時までひっきりなしにご祈祷をするようで、私は1回待ちでご祈祷して頂いた。

 いま思うと豊中に住んでいたとき、すぐ近くにあった上新田天神社は神主さんがおられたので子供のお宮参りだとか、自動車のお祓いだとか、すぐにやってもらえた。大森では山王権現日枝神社)は無住。近所の北野神社も地域の方が見ておられるようで集会所はあるけど無住。鹿島神社や馬込八幡神社はどうなのか確認していないが、贅沢な状況だったのかもしれない。

 ご祈祷のあと、境内入ってすぐ左にある大黒様の像のところでも被り物の大黒様が福を授けていたので家族で並んでお参りした。習合の結果だけど縁結びの神様でもあるので。

 参堂沿いにある「天野屋」さんの書かれているものを最近読んだのでちょっとだけのぞいた。買い物はしなかったが、店先の腰掛に座って子供たちは缶ココアを飲んでいた。

神田明神界隈