鳥インフルエンザの足音

 実家に帰って普段とっていない新聞を読んだり、iPhoneでニュースを読んでいたりする。

 比較的小さい扱いであったが、北京オリンピック開幕よりも、中国製冷凍ギョーザへの農薬混入の再燃よりも、他のニュースよりも重要なニュースではないか、というのがあった。

鳥インフル、集団感染か=北スマトラ州−インドネシア :時事ドットコム

 7月末から8月にかけてインドネシア北部のスマトラ州アサハン県という土地で鳥インフルエンザとみられる症状による死者が既に3人、他に13人が発症して入院している、という記事である。13名について感染の有無を検査中とのこと。恐い。この数は人から人への感染を連想してしまい、恐い。いわゆる「パンデミック」(感染症の世界的な流行)ともなれば、こんなペースでは済まないような気もするが、考えてしまう。

 CNNの前日づけの記事では、インドネシア国内の別の土地、首都ジャカルタでも死者が出ていたことが報じられている。他の国では鳥インフルエンザの感染が鎮静化の傾向であるところ、インドネシアは増加傾向であると報じられている。

インドネシアで112人目を発表、鳥インフルエンザ犠牲者 :CNN.CO.JP

 インドネシアのスパリ保健相は、インドネシアも鳥インフルエンザに感染した患者のデータを提供しているが、結果としてできた薬剤が高価であり、インドネシアを含む発展途上国に届いていない、と指摘し、データ提供を拒否したことがあるとも書かれている。その薬剤とは、タミフルだろうか。

 タミフルの特許を持っているギリアド・サイエンシズ社という会社の大株主がドナルド・ラムズフェルドだというのはWikipediaにも書かれていて知られている(ドナルド・ラムズフェルド - Wikipedia)。そのタミフルを日本が大量に保有していることを知るとき、そのような「献金ルート」があることに苦い思いもするし、スパリ保健相の批判が日本にも向いていると考えられる気がする。なんとはなく、インドネシアからの保健師の受け入れが進められていることの裏にはそんなことがあるんじゃなかろうか、という邪推も沸いてくる。

 もし集金のためならパンデミックが起こっても、というようなことを考えるひとが(別にラムズフェルドが、ということではなく他の人物が判断するのかもしれない)いるとしたら、インドネシアが実験台にされているのではないかとも思え、それでいっそう恐怖感が沸くのだ。

 感染症というと国立感染症研究所のサイトを思い出すのだが、鳥インフルエンザに特化してまとめたこんなサイトを見つけた。リンク元とともに掲載しておく。こういうサイトを時々見て、備えるしかできないが、それでも知らずにいるよりはよほどいい。その情報が「パンデミックを企むひと」の影響を受けているとしても。

鳥及び新型インフルエンザ直近情報
新型インフル対策、地方の現状・世界の状況 / SAFETY JAPAN インタビュー / 日経BP社