神道の一年祭

 祖母の一年忌。うちは神道なので「一年祭」と呼ぶ。一年忌などの法事や神事は遅らせてはいけない、というのが通例であるようだ。前倒しにはしてよいということだが、丁度命日に開催した。神社さんのほうではあまり気にしないという話もあったが、うちが東京から帰郷できれば丁度に行えるのであり、無理に遅らすこともあるまい、ということにした。

 思えば昨年やや慌てて須佐に帰り、そのままお盆を迎えたのだった。慣れない葬式でうまく立ち働けなかったところもあり、気疲れもあったことを思い出す。

 10時に宮司さんに来て頂いて、いくつか祝詞を唱え、玉串を神棚に差し上げた。

 子供たちは広い座敷で跳ね回っていた。長男は祝詞にすべて振り仮名が振ってあるので最初読んでいたが、そのうち飽きたらしくほかの部屋へ逃げてしまった。玉串を捧げるときは帰ってきて、宮司さんに教えてもらって面白そうにやっていた。次男は途中座布団の上で寝てしまった。

 お墓へも行って神事をして頂いたあと、参列者で直会(なおらい)を須佐駅前の「好月」でやったが、料理がおいしかった。子供が残した分まで食べてしまった。須佐は魚が美味しいので、ついがっついてしまう。今回参列者は祖母の実家筋と、家内の実家だけ。限られていたのでやや気兼ねがない。一年忌はこれくらいの規模でよいかとおもう。

 また、忌みが明けたので神社さんに行けるなぁ、と。神社に行くのを忌むのは葬儀後の五十日祭(つまり四十九日)まで、というのが一般的であるようだがうちは1年間どこの神社にも伺わなかった。先日馬込であった北野神社も鳥居はくぐらなかった。秋祭りや初詣に子供たちを連れて行けるようになった。