宮崎県の道路

 数日前にテレビニュースで菅直人民主党代表代行と、東国原英夫宮崎県知事が道路財源について討論をしていて、かなり東国原知事がかみついている感じの映像を複数チャンネルで見た。

 テレビの取り上げ方が民主党を貶めるような編集になっている、という指摘をその後目にしていた。

 また、東国原知事は宮崎県の高速道路建設を強く求めていて、高速道路の開通が必ずしも地域活性化につながらず、むしろ消費の流出を招くリスクも持っているのだがそれを認識したうえで求めているのだろうか、などとおもっていた。

 東国原知事の選挙時のマニフェストを見てみたら、たしかに道路や通信インフラについて冒頭で書かれている。最初からの一貫した主張のひとつだったのだな。

東国原英夫後援会 ; 東国原英夫のマニフェスト

 以下マニフェストより引用。






 県内を縦貫する東九州自動車道は未完成であり、21世紀の経済社会を牽引する情報通信インフラの整備率などを見ても、ADSLアクセスサービスの世帯普及率が約15%と九州でも最下位という残念な状況にあります。(九州総合通信局資料より)

 国会の議論がいまひとつ分かっていないのだが、自民党はガソリンの税率をそのままにしたく、民主党はそのままにするくらいなら道路以外にも使う方が良い、と主張しているのだろうか。

 宮崎県としては財源を減らされて結果として東九州縦貫道が宮崎県を通らないまま放置されてはならない、と反対しているのを私は見たわけだ。

 民主党としては革新的なイメージのある東国原知事を「味方」につけたいという考えがあるのだろうが、そのわりにどうも配慮がされていないような記事もあった。新聞記事はいつでも、どのような意図で書かれた記事かとおもいながら読むのだが、これは的を得ているような印象を受ける。

東知事、民主党にムカッ!…道路特定財源公開討論会で:社会:スポーツ報知

 菅さんは行動力はあるけど相手の気持ちを読み取るようなところは得手ではないような印象を以前から持つし、民主党全体にも政権交代が「目的」になっていて、「目的」が正しいんだから認めてもらえるだろう、というような意識が流れているのではないかという気がする。

「目的」が本当に正しいとおもうのならば、ありとあらゆる手段をもって人を巻き込んでいくような策が必要だが、いまのところ人を巻き込まずに進んでいる、というところだろうか。気がつかないと昨年の参議院議員選挙の結果を活かせずまた沈むのが見えるようなのだが。