ばかちんが

 子供たちも東京で1年半以上過ごしているので、当然ながら東京のことばに感化されてくる。特に幼稚園に行っている長男はそうだ。「あのさあ」とかいうと私が「こらさあ、どっこいさあ、うんとこさあ」と茶化すので、最近はそこまで先取りして言うようになっている。

 とはいえ、家では家内と私が須佐や大阪のことばで話すので、そちらの言葉も使う。将来、どちらが勝つのだろうか。

 罵倒することばは「アホ」ではなく「バカ」「ばかちん」で、最近特に「ばかちん」がはやりである。特に、次男が使う。こちらで覚えたというよりは、家内が子供たちを叱り飛ばす時につい使ってしまうらしく、それを真似しているのである。

 二人目というのはそういうものなのか、次男は妙に頑固で、かつ執念深い。頑固で執念深い2歳が、私に叱られたり、兄に何かされた時に聞こえるか聞こえないかの音量で「ばか」「ばかちんが」とつぶやいたりするのである。

 汚い言葉を使ってはいけないと叱るのだが、こちらも使っているので修正が難しそうである。