牧田清さんが亡くなれていたのを知った

 時間が経ってしまったので2月のことだったかもしれないが、テレビ朝日の報道ステーションの最後あたり、あるいは終了直後に2006年に亡くなられた方を何人か取り上げて悼む映像が流れていた。

 その中で、見慣れた写真がぱっと現れたのではっとした。自分も持っている、『残影―闇市跡から・鶴橋』という写真とレポートで綴られた本の表紙に使われている写真だった。氷屋のおっさんが、自転車の荷台で氷を切りながら、笑顔でカメラに目をやっている。


残影―闇市跡から・鶴橋

残影―闇市跡から・鶴橋


 この写真を撮られた牧田清さんが亡くなられていたと知った。合掌。

 この本の文章を担当されたのは土井聡夫さんで、『猫間川をさがせ』に何度かコメントを頂いている方である。その縁もあってこの本を知り、購入していた。決して奇を衒わず、撮影者と心を通じたうえで撮っている写真たちだった。