都知事選の判断基準:築地市場移転

 築地の場外市場には行ってみたことがあるが、平日の朝早くに行ってみたい、というのが家内の計画としてある。うちからだと電車の乗り換えがあったり、家内としてはちょっと自信がないということで、私が休みで、長男が幼稚園に行っているか、家に居るか、どちらかの時に行きたい。

 さて、その築地には、豊洲への移転計画がある。石原都政は、移転を前提に進めている。


東京都卸売市場整備計画(第7次)の策定(東京都)
築地市場移転について(東京都回答.平成18年2月)中央区ホームページ


 これについて、ゲンダイの記事でこのような報道があった。


築地市場移転、豊洲の土壌汚染やっぱり深刻


 記事に出てくる人物名をチェック。石原慎太郎東京都知事阿部知子衆議院議員(社民党)、若林正俊環境大臣、畑明郎(大阪市立大学大学院教授)、池上正樹(ジャーナリスト)、敬称略。

 阿部知子という議員は、神戸・淡路島の大震災の際の政権与党としての社会党社民党の前身)の責任に触れずに、自衛隊の出動が遅れたことを指摘する文章を発表し、あちこちから嘲笑を受けた人物である。拉致被害者友の会への参加を断られたという経歴もある。拉致被害者友の会については見えない部分もあるのでなんとも評し難いが、大震災のことがあるから私も決して社民党を支持しない、ということろはある。野党としては正しい指摘をした訳だが、応援しがたい人物が指摘して却って問題が矮小化されねば良いのだが。

 若林正俊という議員は、長野選出の農林水産省官僚出身の、自民党の政治家、という以外個性が分からない。決まった事実を伝えているだけのようなので、東京都民や市場を通る魚を食す人間のことを考えているとは判断しづらい、とだけ言える。土壌汚染の対応は東京ガスが行うということで、移転ありきで話しているようなのだ。

 畑先生は学部違い(商学部)ながら母校の教授で、かなり意欲的に「環境経済論」という分野で活動されている先生らしい。池上正樹というジャーナリストは、引きこもりや痴漢冤罪など様々なテーマで取材を続けられている方らしい。その意見は信用してよいとおもわれる。

 さて、石原現都知事だが、元々大型の公共事業に積極的な施策をしているから、その一環で市場の移転も考えているということだろう。そして、建設業界は石原氏をバックアップする側に居るのだろう。それ以外、市場の移転は誰も幸福にしない。これは、有権者としては外さず知っておきたいことを知った。豊洲のららぽーとにも、たまにしか行かないようにした方が良さそうな気がしてきた。