東京西部で、迷子になる午後

 22日、23日と一橋大学で旧三商大戦があった。旧三商大とは一橋大学(旧東京商科大)、神戸大(旧神戸商科大)、大阪市大(旧大阪商科大)でクラブやゼミで対抗戦をするもので、合気道部は試合がないのでまいとし合同練習を開催する。

 22日は予定があったので23日に一橋大のある国立のほうに家族で行ってみた。午前中は私の知人で入院している方のお見舞いにいったので、午後から出発。高速道路に戸越で乗り、中央道に入って国立府中のインター・チェンジまで約1時間。

 ここでおおきな間違いをしていたのだが、私はJR国立駅前のキャンパスで合同練習をするものだとおもっていた。駅前で昼食をとり、飲み物を買っていってみると、昔自分が合同練習に参加したときの道場は見つかったが散らかっていて人気がない。門まで戻って守衛さんに聞いてみると、合気道部はこっちじゃなくて小平じゃないかな、と言われた。一応電話して聞いてみてくださり、やっぱり小平だよ、西武線の一橋学園駅だよ、と教えるともういいだろうと言いたげに引っ込んでしまった。

 家内にはちゃんと確認してこなかったのかと責められるしなさけないおもいをした。WEBですぐ調べられるものだから、つい下調べをいい加減にするのはよくないことだが、ついやってしまう。

 駅前の「伊藤屋」(?)というケーキやさんでケーキを自分らのためによっつ買い、鯛焼きをかって食べたりしたあと、一橋大学の小平キャンパスに行ってみた。

 道が混んでいて、30分くらいかかってしまう。風景はちょっと国木田独歩の『武蔵野 (新潮文庫)』を思い出してしまうような、なだらかな丘陵地帯にぽつぽつ家が建ってきたという感じ。いまも木が結構残っていたりする。家内が「実家(山口)を走ってるみたい」というが、確かに瀬戸内海側のやまぐちでこんなまちがあっても不思議でないかんじに適度に鄙びている。

 小平キャンパスの回りを自動車で巡っていたらどうも道場らしい建物があり、正門から自動車で入れたので近くまで行き、長男と飲み物をかついで歩いていってみた。途中分からなくなったのでビデオテープが並んでいる部室に居た女性に聞くと、プールの横を入って奥に空手かなにかの道場があると教えて下さった。ついに発見。

 稽古はちょうど終ったところだったが、学生に飲み物を渡し、長男にひとしきり愛想を振りまかせてから帰った。日が落ちるのがさすがにはやく、既に、暗くなってきていた。